大切にしたい心、忘れたくない優しさをせつないほどの言葉にたくし
平塩清種 叙情詩の世界
- 毎月2〜3回、新しい作品を発表します。 -
講演家 著者へのメール通信 詩の紹介 プロフィール 本の紹介 本の注文

平塩清種
平塩清種
広島在住の叙情詩人としてその名を知られる。
作品のほとんどは平易な口語体である。
平塩清種
日本ペンクラブ 会員
文藝叙情派 会員
中四国詩人会 会員
コスモス文学 同人
広島市文化協会 理事



今月の詩情
冬が来る前に
    






       
    















  


   




   * 冬が来る前に

厳しい冬の到来を告げるように
冷たい風が街並みを舞う

冬が来る前に
我が母の事を語ろうと思う

父が亡くなって二年ののち
母が倒れた
寝たきりでもう十年が経つ

病のため目も見えず
自分で起き上がることも叶わず
上を向いたまま
止むこともなき痛みに耐えて
もう十年が経つ・・・・

懐かしき昔日の日々の中で
母は腕白で餓鬼大将の私を
棒をもって追っかけた
逃げる私を捕まえて
手を縛って木に縛った

朝めざめれば
台所ではもう母の音がした
野菜をきざむ音
水道の音
かなりうるさい音だったけど
みんな みんな 
私を眠りに誘う母の音

その母も老いて八十の坂を越え
今は悲しき病の床に

今一番したいことはの問いに
もう一度田舎に帰りたいと泣いた

雨上がりの日に故郷の人々が
母の大好きならんの花をもって母の枕辺に
故郷の人と話している時の母は
まるで子供のようにはしゃぎ
久しぶりに声をあげて笑った
目にいっぱいの涙をためて笑った

 母は今
  故郷の友と一緒の夢の中・・・・

   2016.12.5日    清種






 * 一人の秋

山々が燃える色に変わってきた
吹く風も今までのよそよそしさと違って
どこか優しいつながりを感じる

移ろう季節の営みは
僕のよろこびや悲しみとは無関係に
静かに正確に繰り返されていく

深淵な自然の営みを
僕は黙って受け入れる
長く淋しい冬がもうすぐそこまで来ているから
僕は今
むさぼるように
故郷の秋の中にいる

秋はこんなにも美しいのに
父母のいない故郷の秋は
あまりに淋しく
あまりに切ない

父よ母よ
何処を歩くか穏やかに・・・・

      2016.11.3日  発表





  * 懐郷

自宅の庭から見える
いつもの風景
今日もまた
きらきらと・・・・

あの海に あの中に
母の笑顔がゆらゆらと

波のざわめきに
怒った顔になったり
泣いてる顔になったり

絶対に泣かないと思ったのに
誰よりも 誰よりも
大声で泣いてしまった
母との別れ


     2016.10.11日






   * 私の死生観

人は自分の力で
生まれてきたわけでもなく
死ぬ時も
自ら選んで逝くわけでもなく
定めの中で
定めに従って
その人に与えられた道を
歩み そして逝く

人はみな
生命の終わりを迎えた時
慌てることもなく
とり乱すこともなく
ただひたすら堂々と
我が生涯を終えたい


      2016.9.17日



* 私は泣いた・・・こうやって泣いた

泣いても泣いても
泣ききれず
悔やんでも悔やんでも
悔やみきれず
悲しくても悲しくても
悲しみきれない

淋しくて淋しくて
耐えられない
辛くて辛くて
立っていられない

上を向いても
下を向いても
横を向いても
涙だが止まらない

声をころして我慢しても
大声で泣いてしまう

部屋の中をぐるぐる回って
私は泣いた
たった一人の兄が亡くなった時
 私はこうやって泣いた

           2016.9.5日
   




 * ああ 懐かしき

皆様から見て私が
ほんの少し優しくて
ほんの少しでも
社会に役立つ人間であると
思っていただけるなら
そんな私を褒めていただくのではなく
そんな私に育ててくれた
父や母を褒めてやってください

二人とも
今はもう亡き人になりましたが
それでもいいから
褒めてやってください

亡き人二人に聞こえるように
声に出して褒めてやってください

今もなお
父母偲ぶ心の中に
嗚呼 懐かしや
ありし日の父母の笑顔がゆれている

    
         2016.8.25 日 発表



  * 生まれて消えて

僕の始まりは海の見える故里
僕の終わりも澄み渡る
月の光に染まる故里

ただ一人で生まれ出で
濁世の中を
否応なしに歩き続け
こころ懊悩する日々を
一人で受け入れ
一人で呻吟し
一人で生きてきた

僕は何のために生まれ
何のために今日を生きるか
その答えは永久に正鵠を得ず

生きていくということは
哀しみを背負ったたった一人の旅
浮世の風はそういうものだと悟得した時
時の流れは
全ての哀感を忘却と言う
二文字の中に
過去として内包する

今僕は確かに生きている
確かにここに居るけれど
いつの日か
時が僕の時間に浸食し
やがて僕も故里に帰るだろう

たった一人の常世の旅路は
落日の光芒に染まる美しい故里

              2016.8.5日

 




    * 穏やかな海

自宅の庭から見えるいつもの風景
今日もまた
きらきらと輝いて・・・・

あの中に あの海に
母の笑顔がゆらゆらと・・・

波のざわめきに
怒った顔になったり
泣いてる顔になったり

絶対に泣かないと思ったのに
誰よりも 誰よりも
大声で泣いてしまった
 母との別れ・・・  

         2016.7.22日






   * 線香の香り

子供のころ
テストで百点とった時
母は仏壇にプリントを供えた
四十点の時もお供えした
先生にはいっぱい叱られたけど
母はにこにこ笑っていた
テストの点より
お前が生きていることのほうが
うれしいと
お参りの後に抱きしめられた
母の体から線香の香りがした
だから私は
いつのころからか
線香の香りが好きになった

母逝きて十余年
時の中で
母は線香になつた


    
     2016.7.3日    ひらしお    



最期のひとひら

お母さんと言うな
お母ちゃんと言え
お母さんでは甘えられん
お母ちゃんと言うと温かくなれ
お母ちゃんと言うと優しくなれる
お母ちゃんと言うと辛くなくなるんよ

 別れの日に兄が残した最期の言葉は
 やっぱり小さくお母ちゃん…
 兄は母に抱かれて幸せだった


*これからこちらのHPもたびたび更新します。
 HPは私の詩作を発表し、反対のブログ(平塩清種の想いは言葉)
 には日々の出来事を掲載していきます。      

    平成28年6月28日  平塩 清種






少し気持ちも乗ってきたので、
明日から少しずつ発表していこうと思います。
宜しくお願いいたします。


           平塩 清種       




 長らくご講読戴き、ありがとうございました。
   本日をもって私のこのHPを閉鎖させて戴きます。
   本当に長い間訪問戴き感謝です。
   いつかまた、機会と環境が整いましたら、
   はじめさせて頂きたいと思います。
   皆様、日々益々穏かにお過ごし下さい。

     平成27年12月4日

    日本ペンクラブ  会員   平塩清種






* 暮れる秋


カラカラと
枯葉が歩道を駆け遊ぶ
追い立てる風
その様に晩秋の色が溶け込む
今、我が故里は紅葉の中・・・・





 秋陰に染まる島の里
 農家の庭先に
 柿の実がなり
 淡赤色の色が晩秋を彩る
 古ぼけたバス停留所
 無人の野菜売りスタンド
 みな秋の深まりの中で
 ひっそりと佇んでいる
 故里の秋
 里の晩秋・・・

        2015.11.10日



     * 秋の終わり

時を惜しみ咲きほこる
曼珠沙華の花が秋を彩る

見渡せば
甘い香の金木犀が
垣根の向こうで
さわやかな秋風と一緒に
戯れている

清涼の気が
行く秋の侘しさをつのらせ
空を行く雲が
ゆっくりと秋の暮れの中に消えていく

我が心 
千々に乱れて秋に舞う

  来る秋 行く秋 秋深し


             2015.10.31
                  
                   ひらしお




*  秋の夕景

さわやかに吹き抜ける秋風と一緒に
落ち葉が歩道に舞い躍る
来る秋 行く秋 秋の暮れ
日脚もめっきり短くなった

いくつもの季節を越え
いくつもの黄金に燃える山々が黄金に染まった
そして今
心ならずも齢を重ね
やがて訪れる我が命の終わりに臨み
慌てることなき
覚悟と用意を懐抱する年齢となった

朝の目覚めが新鮮で
黄金に燃える山々の
木々の呟きが聞こえてくる
そんな一日の時の流れが
この上もなく大切に思えるのは

それなりに
一生懸命いのちを燃やしてきた私への
神が与えし賛歌なのだと思う

心静かに目を閉じて
時の流れに身をおくと
木々を揺らす風が見えてくる

 今、我が故里は紅葉の中・・・

     
           2015.10.9日




         * 初秋の夢

かすかに漂う馥郁たる香気
見渡せば
炎天下にサルスベリの花が鮮やかに咲き
秋暑しのぎがたい暑さの中で
ひと時こころを和ませる
余暑未だ衰えず
厳しき残暑の続く中
季節は確実に秋の到来を告げる

齢傾きながらも
未だ無明の闇の中を
凡夫のごとく日々を重ねた

我が命の尊厳を表すものは何か
心は奈辺を彷徨い往反する
やがていく黄泉への道を
従容として旅立てるのか
悄然としてこころ未ださだまらず
寝苦しき暑さの夜に
夢魔に襲われ
こんなにも現実から
飛翔した空気の中で
眠れぬままに
僕は寝返りをうつ   




 




 * 蒼き日々


日が落ちるのが早くなった
朝晩めっきり秋めいて
日ごとに秋の気配が深まっていく
さわやかな空気の中で
季節はいま実り豊かな秋を迎えた

赤とんぼが群舞し
野分けの風と戯れている

過ぎた日のあの日あの時
あの人と出会い
あの人と共に夢を見
そして
あの人と別れた

さよならといえば
泣きそうになり
いつかまたといえば
また会えるかも知れないと
 叶わぬ夢が捨てきれなくなる
だから僕は何も言わず何も言えず
別れのない世界を目指して
若き純なる心を季節の中に染めた

年長けた今
人を愛し人に愛されたという
実感を記憶として
心の中に懐き続ける事が出来るということは
何事にも変えがたい若き日の思い出

澄み渡る空気を突き抜けて
月明かりに照らされた花野のざわめき
人恋しい秋の夜長と鈴虫の声に
私の心は
ひととき少年に帰っていく

淡く切ない過ぎた日の
秋のひと日の心模様です

夜ごと虫の音もしげく・・・・
    

           2015.8.28日



     * 迷夢 


かすかに漂う馥郁たる香気
見渡せば
炎天下にサルスベリの花が鮮やかに咲き
秋暑しのぎがたい暑さの中で
ひと時 心を和ませる

余暑未だ衰えず
厳しき残暑の続く中
何処からか盆踊りの歌声が
晩夏の到来を告げて

長じてもなを
未だ無明の闇の中を
凡夫のごとく日々を重ねてきた

我が命の尊厳をあらわすものは何か
心は奈辺をさ迷い往反する

やがていく黄泉への道を
従容として旅立てるのか
悄然として心 未だ定まらず

寝苦しき暑さの中に
夢悪に襲われ
こんなにも現実から飛翔した空気の中で
僕は眠れぬままに寝返りを打つ 

     
           2015.8.6日  発表 





     * 葉月 八月 晩夏を越えて


余暑未だ衰えず
暑さの中で
人知れず植物の葉が落ちていく
こうやって季節はゆっくりと
秋の風情へと移動していく

今日まで
いくつもの季節を越えながら齢を重ねてきた
そして
私に与えられた人としての役割を
叶わぬまでも懸命に成し遂げた自信がある

時が移り
私もまた亡き父の齢に近づいた
父母が眠る故里の墓前に手を合わせ
歩んできた道程に思いを馳せると
過ぎた日の空の下で
亡き人達とともに過ごした追憶の日々が
色も鮮やかに心の中で舞い躍る

草花もいつしか秋めく色に染まり
晩夏の中で
秋の蛍が季節を秋へと誘う

         2015.7.25日  発表



      * 恋詩情


人は
生きるもひとり
逝くも一人

だからこそ
人は人が恋しい
愛が恋しい

人は淋しいから
虚しいから
愛はすぐさめ
脆いから
寄り添いあたため合い
分かち合うのです。

そばにあなたがいる
あなたが笑う
あなたが息している

目の前のあなたの
馥郁たる香に染まるこのひと時を
両の手に受け身にまとい
耀う宝石のように大切にしていきたい

人は誰かに必要とされているという
自覚なしに
長き世を
生きていくのは難しい



    2015.7.16日  発表



       * 悲しい時はこうやって


辛いときや悲しいことで
心が陰鬱とすることがある
何もする気がおきないくらい
悲嘆にくれる時もある
そんな時
ちょっとだけ考え方を変えてみたい

人はとげのある木々の下を
 くぐっていくうちに
重心が低くなっていく

悲しいことを越えていくたびに
情が身についていく

こんな考え方も現在を乗り切る
ひとつの生き方でもある


            2015.7.6日


       紫陽花のこころ

  




  赤という色と
  青という色を混ぜ合わせると
  紫になる

  春と夏を混ぜ合わせると
  散りゆく紫陽花の風情に染まる

  私の母はそんな季節に逝きました
  しとしとと降り止まぬ雨の中へ
  静かにしずかに音もなく
  雨とふたつで逝きました
  そして私の心の中で
  きらきら輝く紫陽花になりました


       6月26日   発表



     * 人間の本質

注意や文句を言ってみると
相手の本当の姿がわかります

あなたが困っているとき
あなたが失意のとき
あなたが悲しみに寡占されているとき
そんなあなたを励ましたり
勇気づけてくれることもありますが
それだけであなたに対する
その人の愛とか尊敬などという
人間の本質を図ることは出来ません

相手があなたを本当はどう見ているかを見極めるためには
その相手に文句を言ったり
怒ってみたり
叱ってみることです

その時のあなたに対する
相手の出方をみれば
その人の内面に隠れている
本質がわかります    


    平成27年 弥涼暮月(6月)13日  発表





         * 六月の雨

六月の夜の静寂に
音もなく大地に雨が滲みこんでいく
 外は雨 今夜も雨

この降り止まぬ雨に
過ぎた日の思い出を重ねると
雨音が無性に哀感をおびてくる

若き日の
いくつもの夢物語の中に
彩られた青き出来事を
たぐり寄せては遡及すれば
 それは雨 いつも雨

香を帯びた緑の五月と
照り勝る熱き情けに燃える
 七月の間にあって
輝き薄き六月の季節が
ためらいがちに
 時の中で佇ずんでいる

今日も雨 明日も雨
降りみ降らずみ降る雨が
いつしか私の心の中の戸を叩き
ゆっくりと
 時とふたつで遠ざかる


       2017・5・30日   発表





     * 過ぎていく季節に染まって

日々の瑣事に心を奪われ
夕焼けがどんなに心に沁みるか
曙光がどれだけ希望をかきたてるか
月明かりがどのくらい心を癒してくれるか

ゆっくりと景色に心を重ねるゆとりもなく
今日もまた一日が過ぎてゆく
哀しいまでに時が足早に駆け抜ける

自然の中の小さな命に思いを重ね
これからも争いのない
閑寂な日々を刻んでいきたいと思う

耳を澄ますと木の枝や葉のそれぞれが
囁いている声が聞こえてくる
人間の耳には到底聞こえてこない
そんな僅かな音色が
はっきりと聞こえてくる
僕はそういう人生を
刻んでいきたいと思う


   2015.5.23日  発表



私には詩という表現媒体があったから、
曖昧模糊とした人生を、
少しは実態のある日々に変えることが出来たのだと思う。
そしてさまざまな人との出会いによって、
情緒が養われ、 
言葉が豊かになった気がする。
私達のような、日々の流れを言語化して生活するものは、
何でもない出来事を言葉という媒体を使って、
感動の物語に変えるために存在しているのだと思っています。
そして、どこかで私の作品を、
読んでくれるであろうあなたのために、
今日もまた、
言葉を探して心を詩情に変えている。


    2015.5.22日  発表
     



     * 新緑につつまれて

麗らかな日差しにつつまれて
緑滴る五月が躍る
色も鮮やかに花々が咲き乱れ
青葉を揺らす風の中で
右や左へと戯れている

山々は新緑に彩られ
萌えさかり
夏のおとずれを告げる

見上げると
流れて淡き雲の下
身も心も清々しく
澄み渡る五月の空に鯉のぼりが
勢い高く舞っていた

 季節はあと少しで夏の中へ








    * その時は 


時がきて
私が旅立つその時は
ほんの少しの友人と
愛する家族に寄り添われ
痛みもなく
悲しみもなく
静かに静かに目を閉じて・・・


   2015.4.28日   ひらしお きよたね 



      *  春が遠ざかる

昼下がりの公園で
花の香に酔いしれる
あたりを漂ったその香も
そよ吹く風とともに消え去った
一雨ごとに花が散り
山々の色づきも一段と増してきた
春が足早に駆け抜けて
季節はいま
近づく初夏の到来を待つ

       2015.4.6日
     




      * 儚きは桜の花のちるごとく

外は万だの桜が舞っていた
その花を見ることもなく
兄はしとしとと降る雨の中へ
雨と一緒に眠るように消えていった

兄との別離は
哀しいはずなのに
不思議なほどなぜか
冷静に受け入れられた

それは
恐らく消えていく命を支えようとする
兄を取り巻く周りの人たちの情けを
十分に感じていたからだと思う

家族や友人をはじめとした
沢山の人たちの兄へと向かう心が
私をして
死にゆく兄の悲しみを受け入れ
哀しさを共有し
苦しみを共にしたのだと思う

人はいつか死ぬ
私もいつか必ず死ぬ

時がきて
私が旅立つその時は
ほんの少しの友人と
愛する家族に寄り添われ
痛みもなく
悲しみもなく
静かに静かに目を閉じて・・・

外は桃色 
 外は桃色


        2015.3.28日




    * 春うらら 


寒さが緩み
一雨ごとに季節が春の到来を告げる

少しずつ日脚がのび
一日ごとに人々の心が明るくなっていく

冬の星座が西に傾き
春の夜空に賑わいがやってくる

庭先の椿の花が
人知れず散り始めた

力尽き
花全体がぽとりと落ちるそのさまは 
艶やかに美しく咲き続けたゆえに
哀しくもありあわれでもある

枯れて散り行くその花に
心が騒ぎ乱されて
往時を偲ぶ春の夕暮れ
過ぎていく時の経過に思いをはせながら
身も心も春の景色に染まってゆく

あと少しで桜が咲いて 桜が舞って・・・

そんな時の流れが
うれしくもあり哀しくもある
春の一日の心模様です  



                 
       2015.3.5日





    * 梅の舞

立春 立夏 立秋 立冬
いわゆる
四季のはじまりを意味する言葉
おりおりの
趣のある眺めの中で
やや暖かめの今朝の立春
庭先の紅梅も咲きはじめた
今、たおやかに季節は移ろい
春のはじまりを告げて・・・
こころは
あと少しで桃色に染まる


  * 月の中頃までは寒さを表現するものが多いが、
    中旬以降は寒さも和らぎ、春の到来を告げる言葉が
    多くなってくる。 
    春はもうすぐそこまでですね 

                  2015.2.20  




   * あるがままに

人はみな
自分勝手で我が儘で
欲が深くて嘘つきで
だらしないとこいっぱいあって
自尊心が強くて弱虫で
みだらで 下品で 小心者
そうでない人なんていない
だからこそ
人間はかわいいし 愛しいのです

だからもう
自分を責めず
相手も責めず
今の現実を素直に受け入れましよう
そうだと思ったその時から
空が青色に見えてきます

明日はきつと
明日はきっと
 いい日になる

         2015.2.8日









     * さよならの積み重ね

別れの時
さよならといわないで下さい
いくつ春を越えようと
いつの日か
また会えるという
ほんのわずかな期待でも
残しておいてほしいのです
だから
さよならは言わないで・・・

       
* この作品は私が始めて詩作を試みた作品です。
  この作品をある雑誌に投稿して、
  生まれて初めて賞を戴きました。
  大変思い入れのある作品なので紹介いたしました。


             2015.2.2日   




     * 一月の詩情

冬の晴れ間
窓ガラスから差し込む
日差しの色が
はっきりと初冬の色と違う

秋の終わりから
日ごとに弱まってきた日差しが
明日はもっと
明るくなるだろうと思わせる色彩に
変わってきた 

陽だまりの中で
草木とともに春を待つ

福寿草 寒菊 寒椿
冬を彩る花々が
人の心を春へと誘う

 一月とはこんな月なのです  


      2015・ 1・ 19 日 



   * 出会いは人生の華   


人は
辛い目に合わされたり
口惜しい目に合わされたら
その人を恨んでしまう

しかし
そういう目にあわないと
真実の反省をなしえないものだと思う
あなたを人間として成長させてくれるのは
こういう人たちの場合が多い

今日の日まで沢山の人と出会い
沢山の人との別れがあった

いいことも悪いことも
すべてが私にとって必要な出来事であり
必要な出会いであった


 * 来る年が幸多からんことを祈りながら・・・・   


       2014.12.31日    平塩清種

  




     *時の流れと歳終の月 

大好きな人と
大好きなことを
好奇心旺盛に
個性豊かに生きていく

こころ逡巡する時も
僕はこうやって生きてきた
これからもこうやって
時の流れに染まりながら
ゆっくりと歩いていこうと思う

重ねゆく
齢に思いをこめて
この坂を穏やかに下っていこう
長じゆく今のこの時を
こうやって心を支える力にしていこう

歳歳年々 
背負う背景も同じではないけれど
閑寂な落日の光芒の美しさとともに
時はすべての人を
歳終へと誘う

季節は今
一日ごとに寒さがつのり
またひとつ またひとつと
歳を重ねて・・・ 

        2014.12.19日   ひらしお きよたね   






      *  夕暮れになると


どんなにお金があっても
人間の心は穏やかにはなれません
地位や名誉や財産がいかほど自分の自由になろうとも
心から幸せということではありません
それよりも自分の心が誰かと結ばれ支えられ
受け入れられたその時こそ
本当の幸せなんだと思う

人間として心が安定し
安穏として日々をすごすには
どうしても誰かの心が必要となる
自分の心が支えられ
相手の心を受け入れる
ここに本当の幸せがあり
喜びが生まれる

そうです・・・
人間は一人では生きていけないのです

僕の周りには沢山の人が居るけれど
なんだかふと淋しくなる時が
日々を寡占する 

齢を重ねゆく夕暮れ時は
少し淋しい・・・
    
         
         2014.12.8日  発表
  



      * 私の故里


見上げれば
月が真上に出ていました
見渡せば
広い野末を埋め尽くした
一面の草花に
露がいっぱい降りていました
その露のひとつぶひとつぶが
月の光に照らされて
まるで宝石箱の中にいるようでした
踏み入れば
あまりにきれいな輝きが
うたかたの絵になりそうで
野原を避けて遠回りして
帰りましょう

            2014.11.21日


        * 皮相


女性として一番悲しむことは
美醜の有無や
優しさや思いやりの散逸ではなく
女性としてのプライドが希薄で
自惚れだけで生きていることです
これは哀しいというより
人間として哀れであり
惨めなことでもあります

          2014.11.9日



    * 死生観の確立


今を生きる現世(うつしよ)で
真に生き
懸命に生きるその先に
死生観の確立がある
いかなる宗教も
いかなる哲学も
帰属するところは
ここ一点 !!
   
         2014.4.5日



     * 惨めな人間

自分は働かず安穏として過ごし
夫に養ってもらい
 幸せを与えてもらうために
経済力のある男性でなければ
 結婚したくないと言う女性がいる

こういう女性は誠実な人柄でもなく
知性と教養もなく
厚顔無恥で 無知蒙昧で
精神的貧困者であり
世の中で一番惨めな人間でもある


     *  高慢

不安定は
時として謙虚を生み
安定は時として怠惰を生む

夫は我がもの
妻はわがものという
安心と思い込みがあるかぎり
神が与えた
  理想の夫婦にはなれない


        2014.1025日   発表




     * 自然の中に

日々の中で
いたたまれないほど淋しいと思う時がある
苦しいほど人が恋しい時もある
煩悩のとりこになることもある

そんな時
僕は外に出て
草木が萌える自然の中で
暫くじっとしている

自然の中の小さな命に
煩悶とした心情を重ねると
色づく景色が両手を広げて
僕の心を包み込む

ひとつの山
ひとつの川のそれぞれに
命が育まれ神が宿る

木も花も
蒼空の中で流れて消える雲までも
魂をもって僕を見つめる

そんな自然のなかに
時はためらいもなく僕を誘い
明日はきっと元気になれると
語りかけてくれる

それから そして 
 僕は旅人になる


   2014.10.3日  発表

   


     * 生きていく価値観

老いさらばえてなを
地位や名誉や財産に固守する人がいる
齢を重ねるということは
今日の日までわが身につけたものを
ひとつずつ捨てていくということ
そして人間関係も一人ずつ減少し
最後は2.3人の友に囲まれて
わが命の終わりを迎えたいと思う
無名のままで時を重ね
無名であるからこそ
くつろぎが生まれる
僕はそういう命の落日を迎えたいと思う
    
      2014.9.14 日  発表



    
 * 風の香

山からくる風が肌に心地いい
父母去りて二十年が経つ
いま故郷の墓石の前に佇めば
流れて消えた幼き日々の懐郷が
昨日のごとく甦り
ひととき少年に返る夕暮れの
 かおり漂う黄昏時
昔日の色も鮮やかな絵模様が
ふるさとの景色の中でゆれている

この中で
父に守られ
 父に褒められ
母に愛され
 母に抱しめられ
僕はいつの間にか大人になって
気がつけば父母の旅立ちの齢に近づいた

こうやって人の命は巡り合い
生まれて 散って 
思い出に変わっていく
そしていつの日か僕もまた
子供たちの心の中へと旅立つ日が来る
こころを静めて過ぎた日を振り返りながら
亡き父母のように僕の子供達の
心に沁みる思い出を
残してやっただろうかと
今日までのわが生き方を反芻してみる

父の大好きだった夏の終わりの夕暮れ時
母と二人で父の帰りを歌を歌って待っていた
 あのころと同じ色した黄昏時に包まれながら
亡き人に語りかけながらの墓掃除

あと少しで
あのころと同じ季節の訪れに染まる・・・
    


           2014.8.31日

     

* 明日という日に

幸せとは
自分に合った生き方をすることです
何もしない 
何んの目的もない 
何も追い求めない
そんな人生なんて
生きているということにはならない
生きていくということは
幾つになっても目指す目的に向かって
日々を重ねるということです
目的がないと
何かにぶっ使った時
それを乗り越える気持ちが続かない

人はただ肉体としてこの世に存在するだけでなく
人や社会の記憶の中に生き残る
そういう生き方が大切なのだと思う

人は誰かに語られ
誰かに必要とされているという自覚なしに
日々を送ることほど
怠惰で寂しいものはない

人は人に必要とされてこそ
生きてゆく力がわいてくる

            2014.8.16日


   
 * 幸せの解釈

幸せとは
今日する何かがあって
追いかける何かがあり
社会に通じる何かをしている

そうです!

 本当の幸せというのは
  こういう時ではないでしょうか

      2014.8.12日      


    * 人の器

人の器を計る物差しは
地位や名誉や財産の多寡ではなく
人目を恥じるより
自分の良心に
 恥じる心を持っているかどうかで
判断しなければならない


              2014.8.10
   




      * 対の対極

人は望むものの全ては手に入らない
何かを得たら
 必ず何かを失う 

あなたは今
 今の幸せを得るために
  失ったものは何か

あなたは今
 今の不幸の変わりに
  得たものは何か

ここに思いをめぐらせる時
 あなたは決して
   一人ぼっちにならない  


             2014.8.1日




       * 足元を照らす

暗闇で困っている人がいる時
遠くの灯りを示して励ますより
今、立っているその足元を照らし続ける灯りのほうが
よほど大切なのではないだろうか

命を大切にと何百回 何千回言われるより
今のあなたが大切
今のあなたが必要なんだと言われるほうが
生きていくうえで
より力になれるのではなかろうか

他人から見て
自分という人間が
そういう灯りとなって
人の足元を照らし続ける
人間であるかどうかを考えながら
心をこめて今日一日を送りたいものだと思う

             2014.7.29日






      * 老いの哲学


若くなければ出来ないことがある
しかし
年をとらなければ出来ないこともある

その何かを求めて時を刻んでいけば
老いを嘆く暇などない

朝の光も美しいが
夕暮れの空もまた美しい

そう!
 今、目の前にあるその時が
  一番美しいのです

   
          2014.7.22日




     * 幸せ・・・不幸せ

失敗をすることは
 恥ずかしいことではありません

失敗をしても 
反省しないことが
 恥ずかしいのです 

反省をしない人は
 失敗から学ぶものがなく
  また同じ失敗を繰り返します

幸せ不幸せの分かれ道は
 すなわち
  ここ一点

          2014.7.15日 
   




     * する喜びとされる喜び

やさしくしてほしい
幸せにしてほしい
大切にしてほしいというのは
人間がいまだ成熟していない証拠であり
いわゆる甘え以外の何ものでもない

やさしくしてあげたい
幸せにしてあげたい
大切にしてあげたいと思うことが
真っ当な大人であり
まことの愛情である


     * 立ち位置を変えると


朝日も美しいけれど
夕日もまた美しい
世の中はこうでなければ
いけないということはありません
要は見方なんです


    * 思い上がり

私は悪くない
私は間違っていない
私に罪はない・・・
と思っていることが
すでに間違っているし
罪でもある


           2014.7.6日


ずっとずっと昔の、若くて至純なころ、
僕もこんなに純粋だった。
何に対しても自由で、懸命で、思う心を表現していた。
そして今、星の瞬く夜空の中で、ひと時、少年に帰らす
過ぎし日々の甘く切ない思い出の数々。
年若きころ僕はこんな詩を書いていた・・・。
   
   

      * あなたに伝えたいこと


あなたがそばにいる
 ただそれだけで
景色が語りかけてくれる

空気に香りがして
降り続く雨音までもなんだかリズムを帯びてくる

曇り空さえ情感に染まり
庭の木々のささやきが聞こえ
見えない世界が見えてくる


あなたがそばにいる
ただそれだけで
怒りさえもいつしか喜びに変わり
行きかう人々がみんな優しく映り
僕を取り巻くすべての人に慈しみを感じる

そんなあなたが僕を大切に思ってくれる
泣きたいほどにうれしくて
言葉にできないほど心が躍動する
この悦びをひとつ残らずわが身一身にかき集め
愛を形として形成していく時
心は夢の中へと昇華する


あなたがそばにいる
 ただそれだけで
こんなにも 
 こんなにも
心が穏やかになれるなんて・・・


黄昏時の待ち合わせ

僕を見つけた時

はっと華やぐあなたの表情は

なんともいえない美しさ

香り立つ 
 せつないまでの美しさ

僕はそんなあなたが


 いつも好き
 ずっと好き
  たまらなく好き・・・・

               2014.6.2日  





    * 物は考えよう


どんな人にも裏の部分がある
その裏の部分のまた裏がある
その時のその一つ一つが
真実の自分の言動なのだから
否定してはいけない

時としてよく言われることもあれば
時として悪く言われることもあり
誉められることもあれば
腐されることもある

誉められたからといって
 有頂天にならず
腐されたからといって
 心を沈ませなくてもいい

だから今
悪口を言われたからといって
 いかほどのこともないのです!

             2014-5-18 発表





       * 時の中へ 


緑の木々を揺らし
新緑の中をそよそよと
萌える匂いの風が吹く
アヤメ ヒナゲシ カ−ネ−ションと
色も鮮やかに咲き誇る

山々は五月色に彩られ
吹く風が初夏の香りをのせて
家々の戸をたたく

澄み渡る夜空に
星星がその輝きを競い合う

雲もない青空と
うららかな日差し
香り立つ五月の景色に染まる
一抹の寂しさとともに
夏の到来を待つ

見渡せば
まぶしいほどの若葉が笑いかける

兄よ今
 さわやかな五月の風に誘われて
  奈辺を歩くかただ一人・・・
   

             2014.5.2日







     *生きている理由

生きている理由なんて
考えなくてもいいんです
ただ 
少しでも幸せになるために
今を一生懸命生きていれば
それでいいんです

生きなければ生きなければと
律儀なまでに思うから
生きていることが辛くなるのです

昨日と変わらぬ今日だけど
今日もまたなんとなく生きている
そんないい加減な気持ちで生きていてもいいんです
人生をそんなに几帳面に考えないで
ほどほどに生きていくと
なんだか今日が楽しくなっきます
今頃僕はそんなふうに考えながら生きています


          2014−4−22日






    *  春がながれて

昼下がりの公園で
花の香りに酔いしれる

あたりを漂ったその香りも
そよ吹く風とともに
 ひと時の幻のごとく消え去った

ひと雨ごとに花が散り
山々の色づきも
 一段とその風情を変えていく

春は足早にかけぬけて


    2014.4.12日  発表











* 春を讃えて

冬の間くっきりと見えていた山並みが
霞がかかってぼんやりと浮かぶ
景色を包む春霞 
川面の水も温んで 水鳥遊び
ゆっくりと春が通り過ぎていく

弥生 染色月 夢見月
啓蟄 木の芽月
春雷 陽炎 春の雪

春を讃える言葉が躍り
紫色から黄色へと
心が春を埋め尽くす

艶麗に咲き誇った椿の花が散り始めた
花全体がぽとりと落ちるその様は
あまりにも艶やかに 美しく咲くがゆえに
その散り際は 悲しくもあり
哀れでもある・・・

   2014.4.1日
  




     希望

家々の窓から
差し込む日差しは
全ての人に
等しく降り注ぎ
全ての運命に
命を吹き込む
だから
頑張って
 勇気を出して
  泣かないで

      2014.3.15日 
      
        ひらしお きよたね





      * 自己防衛術


二重人格とか陰日向などというと
まるで劣悪な人間であるかのごとく
世の嫌われ者の代名詞のように扱われるが
少しも悪いことではないような気がする

こういう人は
直接的に誰にも迷惑をかけてはいない
強いものが弱いものを駆逐し
力のあるものが無き者を抑えてしまう今の世の中で
二重人格や陰日向のある行動や思考は
弱きものが強きものに対して行う
随一の自己防衛手段。

だからこういう性格は
少しも悪くも無いし
自己否定の要因でもないのです


           2014.1.31日

            ひらしお きよたね


   


       * 生きていれば


生きていれば
悲しいことや 心迷う日々もある
欠点が気になり
短所がわが身を責めたてることもあり
身の置き所も無いほど苦しむこともある

生きていくということは
つまりそういうことなのだから
それはそれで受け入れるしかないのでは・・・

泣いて過ごしても
悔しがって一日を終えても
笑顔で夕暮れに染まるのも
たった一度の人生
たった一度の今のこの時

自分にとって都合のよいことも
都合の悪いことも
神経を太くして
毎日を愉しく生きていくと
知らない間に幸せがやってくることが
いっぱいあります

悲しい時も
失意の時も
そのままの心を一旦横において
行動だけを愉しそうに振舞っていると
いつの間にか空気が澄んで
透明になってくる

生きていれば
良い時もあり 悪い時もあり
日々心が左右に揺れ動くけれど
人間なんて
振れる幅が大きいほど
死ぬ時 
 もとが取れるような気がする

           2014.1.15日  発表
     

    

     * 一月の詩情


雪がふる
いつもの白い雪だけど
朝日に映える今日の雪は
 暖かい春の香りがする

今年も一年
何があっても
何が起きても
穏やかでいたい
 優しくありたい

         2014.1.4日   平塩清種
     



      * 彼方へ

あなたがこの世に生まれ
私もまたこの世に生まれた 

いつの日か
あなたがこの世を去り
いつの日か
私もこの世を去っていく

その時に
あなたは美しさに包まれているか
その時に
私は優しさに懐かれているか

彼方へ
 いざ帰らん
  父母のもとへ  


      2013.12.28日  

一年間ご愛読いただきありがとうございました。
本作品をもって本年最終作品とします。
皆様こぞってよいお年をお迎えくださいますよう
お祈り致します。

              平塩清種




   *  世間の片すみで生きていく幸せ


人は
適当な悪行を重ねたほうが
人生に味が出るてくる

小さな悪行が
ささやかに出来る場所・・・
それが
世間の片すみで生きていく
 幸せということ


        2013・12・26     



     *  言い訳しない人生

現在の結果を
世の中や 育った環境や 人の所為にし
自分の立場を擁護する人がいる
しかし
人生は環境では決まらない
自分がどんな人間になりたいかという
その意思の強弱で決まる

              2013.12.24







     * 価値観

相手がどんなことをしても
あの人にはそうせざるを得なかったし
そういうことをする理由があったのだと
寛容に考えることが出来たら
いつか必ず
相手を許すことが出来ると思う
また受け入れることも出来ると思う
心の余裕というのは
こういう考え方から生まれてくるような気がする

              2013.12.16日
   




 * 偉大な人

人が生きている間
人間としてもっとも難しいことは
地位や名誉や財産を得ることではない
いわんや名声を得ることでもない
それは
人の幸せや幸運を我がことのように喜び
祝福することが出来るかどうかで
 判断しなければならない
人はそれを徳という

私の一番難しい
 人生の構築の仕方です   

       
           2013.12.5日




     *  人生の大仕事

若い時
人間は一生の間にどんな大きな仕事でも
やりこなせると考えていた
しかし齢を重ねた今
自分が一生の間に出来ることは
ほんの小さなことしか出来ないのだということを悟った

そして
人や家族を裏切らないで過ごすこと
くわえて
家族の信頼を得るということは
人間として一生の大仕事だということが
 この年になって初めてわかった

    2013.11.26日




     *  過ぎた日のあの日の待ちぼうけ


過ぎた日の秋の終わりの
あの日の待ちぼうけ
あの人は来なかった
待ちつかれて あきらめて
虚脱して抜け殻になりながら歩いた

悲しいはずなのに
夜なのに
道は輝き 風が心地よかった

街の灯りが優雅な光芒を放ちながら
現実と仮想の中を彷徨する若き至純な想念を
優しく包み込んでくれた
往時の懐旧はいつしか一切を無視して
心を揺さぶる
大人への愛と変わっていく

時移り今
秋寒身に染む晩秋の夕暮れ
歩道を散りつくした枯葉が
風に追われて逃げ惑うその姿に
過ぎし日の
かなりのときめきと
かなりの夢と
かなりの希望が
慕う心と重なりながら
あなたへと向かう時を
 秋色に染め上げる

振り向けば
 山々はもう声を掛け合い冬支度

              清種

   
* 若いころいっぱいいっぱい失恋して、
それでも諦めずに人を好きになった。
  そして今、私は詩人になった。   
 
       2013.11.18日   発表 
 









    *お知らせです

私のブログ(平塩清種の想いは言葉)が思い通りにカットや文章が入稿できないので、しばらく中止をしていますが、カットが入らないだけで、文章は入稿が出来そうなので、今日から少しずつ再開してみようかと考えています。
宜しければ、またアクセスいただければうれしいです。   

    2013.11.13日   平塩 清種





   *ありのままの自分を受け入れる

自分を否定し
責めていると
心が硬くなり
孤独で淋しい人生となることがある

他人を愛し
他人を受け入れるという
心の余裕がなくなl
 硬直した性格になる

こういう人は
自分の気持ちに合致しないことに出合うと
すぐ腹を立てたり
相手を批判する人間になってしまう

他人を愛することも
他人から愛されることもない
淋しい人間になっていく

人生を肯定的に生きていこう
そうすることで
自分も他人も許すことが出来るようになり
今目の前にある出来事を
 ありのまま受け入れると
  心に余裕が生まれてくる

今の自分は
自分以上でもないし
自分以下でもない

今日の日を
今のこの時を
精一杯生きていけばそれでいいのでは。


   2013.11.11日




     *  運をかたちに


運なんていうものは
待っていたって決してやってくるものではない
運というまことに脆弱なものは
それを必死で手に入れようとする気概と
つかんだ運を」育てていこうとする
 懸命な努力が無ければ
手の中に形として残らず
やがては儚く消えていくもの

努力と勇気があれば  
 誰もそれなりの好機は訪れる
しかし、その訪れた好機を
 いかにして形にしようかと努力するかが
幸せ不幸せの分かれ道だと思う


          2013.11.9日 

  


    * 開き直る

自分の無能力を責め立てて
心の破壊を醸成していくその先に
自信を喪失した己の存在が
怠惰な顔をして横たわっている

自分の心の平穏を守るためには
時として開き直ることも必要である

自分を見失ってどうにもならなくなった時
自分を責めることをやめて
相手の所為にしてしまうのも
強い個人を獲得する手段かもしれない 




 *ずっと昔、書いても書いても著書が売れなくて、
 もう書くのをやめようかなぁ・・・と諦めかけた時、
  友人から、
 "きみの著書が売れないのは、きみに力が無いからではない、
 売れないのは読者が悪いからだ"
 と云われたことがある。
 この一言で現在の私がある。
 彼はもう10年前に青い空へと旅立った。
  

          2013.11.7日


 * 老いの哲学

いつの日か
寝たきりになって
わが子の世話になる親がいるかも知れない 
その時はどうか許してあげてほしい
長患いをする親の世話は大変かもしれないが
そうした苦労がきみの長い人生において
いつかきっと活かされる時がくる

親を慕い
親にかける自分自身の
思いが深まるだけ
優しくなれる
穏やかになれる

だからどうか どうか
  許してあげてほしい   
            

       2013.10.30日  発表





* 箴言・・・6  死生観を定める


死とは何か・・・
人生とは何か・・・

などということを声高に考えなくても
人は死ぬときは死ぬ

その時が来たら
 淡々と逝けばいいのでは

死の影を払いのけ
とにかく毎日を一生懸命生活していくこと

そうやって生きていくことが
 本当の死生観の確立につながるのだと思う


   2013.10.28日   






   * 箴言・・・5

人間関係において不幸な境遇にあるのは
相手とか社会に責任があるのというより
つまりは
その人に何か欠けているところがあるからです

努力をしないか
頭を使わないか
日々の行動に反省がないか
身の程をわきまえないか
考える力がないか・・・・
何か必ずその人がしていない原因が
そこにある



* つまらない人生を送っている人は
  大体こんな生き方をしている人が多い。
  うまくいかない責任を、
  全て自分以外の対象に転嫁する
  どうしてもうまくいかないことがあれば、
  もしかして、
  私にも責任があるのではと思うことで
  生き方が劇的に変わるのではないでしょうか。



   2013.10.24日   平塩清種




* 悩んだときの箴言・・・4

失いたくないものを守るには
懸命なる努力が必要であり
 忍耐が必要である
そこには苦しみすらも伴うことがある
ただ
人は守るものがあると
 頑張れる


 * 地位も名誉も財産も、
  人の信頼も、愛情も、健康も、
  懸命な努力なくして保つことは難しい。
  守るべき何ものも無くなったら
  人は生きていく意味を見失う。
  
  誰かのために あの人のためにと思う相手がいて、
  その人のために懸命な努力を重ねていく時、
   人は生きているという。

    2013.10.21日  平塩 清種
  



   悩んだときの箴言・・・3

人は
望むものの全ては手に入らない
何かを得るために
必ず何かを失っていく

あなたは今の幸せのために失ったものは何か
あなたは今の不幸のかわりに得たものは何か


幸せ不幸せの分かれ道は
この得たものと失ったものの
バランスで決まる


         2013.10.19日  平塩 清種



*大成功を得た人がいる。
しかしその裏で、
どれだけの人に犠牲や悲しみを与えたか考えたことはあるか。

人を見れば何かしら売りつける人がいる。
お金は手に入ったが、相手の信頼を失う場合もある。
”あの人と一緒にいると物を売りつけられる”
と警戒されてしまう。

己のみ正しいとして、相手を責め、侮辱し、傷つけて、溜飲を下げて意気揚々としている人がいる。
この人の失ったものは何か?
相手の信頼は二度と取り戻せない!
失ったものはあまりに大きい。




       * 明日への箴言・・・2


得ることで無くすものがある

無くすことで得るものがある

人は無くしてはじめて気がつき

無くさなければ
  わからないことが沢山ある。


* どんな人でも表と裏があり、知られたくない部分もある。
  その語り語れない部分を知らないふりをして、
  そっとしてあげるのも、愛の深さなのではないでしようか。
  
  相手を責め、口汚く罵り、非や弱点を追求してあなたは
  一体なにを得るか・・・

            
              2013・10・18日 


   

      *  明日への箴言・・・1

いま起きている出来事は
自分の人生にとって
全て必要な出来事だと受け入れ
感謝し
そして喜び
決して愚痴を言わず
腹を立てず
人のせいにもせず
今日一日を
笑って終えられるよう
心安らかに過ごしたい


   2013.10.15日
    



     * 人情の機微

情けないと思うことがある
それは
わが意が伝わらず
ついいらいらして
怒ってしまった時です

空しいと思うことがあります
それは
本当の自分を偽って見栄を張って
嘘をついてしまった時です

焦ってしまうことがあります
それは
目標設定が定まらず
達成への追求が減少してきたことです

わびしいと思うことがあります
それは
卑小で弱い自分なのに
精一杯強がって
振舞っているときです

哀しいと思うことがあります
それは
心迷うその時に
すがるべき何ものも無いことを自覚したときです

切ないと思うことがあります
それは
あなたと目線が合わなくなったことです

寂しいと思うことがあります
それは
あなたがいなくなったことを
寂しいと思わなくなったことです

人はみなこうやって こうやって
人情の機微を悟っていくのでしょうか

季節粛々と流れる中で
過ぎた日の思い出を
目や心に遊ばせながら
過ぎ行く日々を
 穏やかに重ねてゆきたいと思う


     2013.10.10日   ひらしお きよたね





      * 秋色に染められて


野分の風が通り過ぎ
花野が揺れる秋の海
見上げれば
 長閑に流れる雲の群れ
萩 尾花 葛 撫子 藤袴 女郎花 桔梗など
 秋の七草が咲きほこり
季節の到来を告げて・・・
木々の葉も
 酷暑を耐えて彩りを変えてゆく

秋がきた
 私の心を染め上げる秋がきた

季節の夕暮れ 夕明かり
ふと誰かに呼びとめられたようで
振り向けば
 肩に小さな桐一葉
はらい落とすも不憫で
家路を急ぐ歩足をゆるめ
 落とさぬようにそっと歩いた


なんでもない日の一日の終わり
哀しいわけでもないのに
ただわけもなく
 ひと時こころが現実と遊離する

こうやって こうやって
僕の心は人恋しい秋へと向かうのです
 夜毎 虫の音もしげく・・・

        2013.10.4  ひらしお




* きみに届けるこの思い


いつも楽しいことばかりではいけません
いつも勝ってばかりでもいけません

喜ぶことも大切だけど
悲しむことも大切なんです

希望を持つことも大切ですが
挫折することだって必要なんです

前進することも大切だけど
深い落胆のために
 立ち止まることがあってもいいのです

誕生の対極に哀惜があり
悲傷の向こうに感動があります

この世で波乱の幅が広ければ広いほど
人生におけるもとが取れるような気がします

いいことも悪いことも
いっぱいしてきたように思うけれど
こういう人生を歩んできた人のほうが
死ぬ時に後悔しないのではないかと思います

だから
悩んでもいいし
迷ってもいいし
落ち込んでもいいし
不安がってもいいし 
構えなくてもいいし
強がらなくてもいい!

怨みたい時も
怒りたい時も
泣きたい時も
 みんなそれでもいいんです

人間なんてみんな孤独だし
いい加減なところがいっぱいあるから
そんなに律儀に考えなくてもいいんです

弱くてもかまわない
それがあなたの本当の姿なんだから
隠さなくてもいいんです
今のあなたのそのままを
みんなまるごと受け入れ認めたら
肩の力が抜けて
 空が明るくなってきます

 きっと・・きっと
   そうなりますから

   2013.9.17日  ひらしお きよたね




   
      * こころ迷うその時に


悩んでいますか
迷っていますか
悲しいのですか
不安なのですね
落ち込んでいるのですか
傷つけられたのですね
恨んでいるのですか
許せないのですね
怒っていますか
悔しいのですか・・・

いいじや-ないですか
焦ってみたって
 それが今のあなたの現実だから
それはそれでいいのではありませんか
 
生きていれば
騙されることもあれば
 誤解されることもあります
情けないけど
それが人生というものだから
 受け入れるしかないのです

雨が降っても
雪になっても
嵐に見舞われても
いつか必ず空に明るさが戻るように
いつの日か
すべてが解決する日が来るでしょう

だから悲しまなくてもいいのです
手探りでもいいから
目の前の出来事を
ひとつずつ越えていきませんか
いつかきっと幸せが
あなたの手の中に降りてきます

  神は公平なのです


       2013.9.13日   平塩 清種







    * 病と闘う力


死への孤独感や
寂寥感を克服し
自分を救う絶対の方法は
死を隠さないことです
隠すから孤独になる
死について語り
恐怖を訴えながら
自己実現の作業をしていく時
人の心の優しさ
そして
人の同情までも
病と闘う力に変わる

    2013.9.4日  平塩清種









* 故郷の山野はすでに秋気配


雲がはかなく見える
山々の木々の色づきが変わり
朝方の涼しさが
まだ覚めやらぬ眠りへといざなう

朝夕がめっきり涼しくなった
鈴虫のなく声に追い立てられ
夏の衰えが
急ぎ足で通り過ぎる

すだく虫の音にあわせ
夜毎に月が満ちてくる
夢にくるめた月の光が
疲れた私の心を故郷へといざなう

昔日の青き時代を
友と一緒に
夢中になって駆け抜けた心を包む山々
穏やかな海の戸惑い

わが友よ
 元気でいるか
  変わりはないか

故郷の花野が躍る
    夢の中・・・・

       
2013.924



  * 子供達の帰郷


”父さん盆には帰れるから”と長男の声
しばらくすると
”母さん13日には帰るから”と次男の声が

子供達が帰ってくる
二人そろって帰ってくる
その昔
彼らが生まれた涙の出るほどの感動を
 今もはっきりと覚えている

悪戯をし
近所の人に詫びて回った懐かしき日々

時が流れ季節が巡り
あんなに小さくて弱弱しかった子供達が
”病気をするな、怪我するな”と
老いに向かう私達を爽やかな笑顔と共に
 優しく包み込む

妻と私
さっきまで瑣末な諍いで
不機嫌だったのに
二人の心は瞬時に夢色に染まる

”腰が痛い、頭が痛い”と言っていた妻は
パンと小さく手を叩き
背筋を伸ばして掃除を始めた
階下から
”怠けていないでこの花どけて!”と
ずっと、ずっと昔の若き日の妻の声がした
妻は元気になった

余暑いまだ衰えぬ日が続く中
どこからか盆踊りの歌声が聞こえてくる

木々の葉もそれぞれに葉を落とし
近づく秋の到来を告げて・・・

子供達が帰ってくる
二人そろって帰ってくる
今夜は久し振りに
子供達の幼きころの懐旧を
 テ−ブルに乗せて
夫婦二人の静かな晩餐会を開こう

今夜は名月
 きっと名月


         2013.7.29日



先般戴いたコスモ文学短編一編詩賞の本文の作品を掲載します。


      * 母よ今 いずこを彷徨う

切なく哀しい思いをのせて
時が暴力的に情けを奪って通り過ぎる

最愛の母が今まさに
この世を去ろうとするその時に
母の待つわが故郷は遥かに遠く・・・

瞑目との悲しき知らせに
呆然と・・ただ呆然と立ち尽くした
異郷の夕暮れ

急ぎ帰ったその日の夜
母の身体をそっと抱きしめると
まだ温かいその身体は
まるで子供のように軽くて小さかった

母よ!わが母よ
私はあなたを詩(うたう)おうとする時
言葉を失ってしまう
私にとってあなたは
あまりに深く
あまりに尊い
私の言葉では到底あなたをとらえられないから
今はただこうやって
泣くことでしか私の心を伝えられない

いつの日か
涙のかわくその時に
浅くて小さい私の言葉で
あなたを語りたい

あなたの仕草
あなたの涙
そしてあなたの優しさを
わが愛する子供達に伝えましよう

未来に続く子供達に
生死流転をのり越えて
あなたの全てを語り続けたい

 母よ今 いずこの空を彷徨わん・・・

             2013.7.13日  平塩清種








* 道しるべ


世の中には二つのタイプの人間が存在する
そのひとつは
沢山の幸せに恵まれていながら
その中から
ほんの小さな不幸を探し出し
いつも不平や不満や愚痴を言い
毎日を不幸せに生きている人

もうひとつは
沢山の辛く悲しい日々でありながら
その中から
ほんの小さな幸せを探し出し
いつも感謝の中で生きている人

長くもない人生
どちらを選ぶもあなたの勝手
しかし
それによる結果と責任は
全てあなた自身に帰属する

 
      2013.7.1日



      * 告白 


しとしとと
 降る雨の中
あなたの大好きな
 紫陽花の花をもって
あなたのもとに
 歩いていこう
そして
 今度こそ
夢がみたいと 
 今度こそ
まっすぐ目を見て
 きっと言う


  * 平塩清種 著 ”夢のあとさき”より抜粋
私の大好きな作品のひとつです。
6月になるといつもこの言の葉が懐かしくなります。
人はいくつになってもこんな詩情の中で
年齢を重ねられたら幸せです。
そしてこんな詩情に染められて、包まれて、
旅立ちの時、ゆっくりと、ゆっくりと
手を合わせ・・ 目を閉じて・・・・


                 2013.6.21日


  *  小さな幸せ


梅雨の晴れ間
小さな社を包むように
木漏れ日が差す

湿気を含んだ草と土の匂いを
初夏の風が運んでくる

木々の間から
名も知らぬ鳥の鳴き声

見上げると
まぶしいほどの若葉が
笑いそして話しかける

今日まで
うれしいことや愉しいこと
狂わんばかりの失意や悔恨
身をよじる哀しみや懊悩
そんな中を
懸命になって駆け抜けた

そして今
とりたてて人に自慢することは何もないけれど
蒼い空を 純な心で蒼いと言える
そんな満ち足りた人生を送っている

僕は幸せなんだとつくづく思う

夏が来た・・・・
   

       2013.6.14日 発表

   

    *  梅雨の晴れ間に


風薫る新緑の五月と
夕顔の花の咲き誇る
七月にはさまれた
雨月 六月 風待月

長雨の中
ほんのひと時の晴れ間に心が和む

先ほどまでの雨にぬれた
アヤメ アジサイ 花椿が
彩りも鮮やかに咲き遊ぶ

いま時移ろいて
季節は入梅を告げて・・・

夜空の星星が
梅雨空の裂け目から
ひときわ明るく輝き
後から後からこぼれ降る

木々の小枝から
いま一滴の雨のしずくが
音もなく静かに流れ落ちた

その様は
別れの時 
 あなたの頬を伝った
  一筋の涙にも似て・・・

この雨がやんだら
 この雨がやんだら
さわやかな初夏の風と一緒に
 僕はあなたに会いに行く

             ひらしお


 * 広島は久しぶりに雨になりそうです。
   あと少しで入梅になります。
  僕は基本的に雨は嫌いです。
  今まで、僕の悲しみや哀しみはいつも雨と一緒やってきた。
  父も母も兄も姉も・・・別れはいつも雨の中。
  そして・・若き日のあの時のあの別れも雨だった・・。
  
 
             2013.5.27日  発表  
 
     

     *  残り香


行く春を惜しむ間もなく
初夏の訪れ
新緑の中をそよそよと
緑の風を揺らして
萌えるにおいの風が吹く

庭先のバラが
色も鮮やかに咲き乱れ
そのさまは
重ねてきた時の中に
切なくも漂う
若き日の夢物語にも似て・・・
さわやかな風が
五月の香りと共に
家々の窓を尋ねて通り過ぎる

この芳香
バラの香りか
いま行き過ぎし人の残り香か
幼き時の思い出が
往時の中で揺れてとまどう

うららかな日差しの中で
澄み渡る季節が
ゆっくりと流れて過ぎて
  初夏へと向かう・・・

                 2013.5.16日











* あの時

外は万だの桜が舞っていた
その花を見ることもなく
兄はしとしとと降る雨の中へ
雨と一緒に眠るように消えていった

兄との別れは
確かに悲しいはずなのに
なぜか不思議なほど
冷静に死を受け入れられた

それはおそらく
消えてゆく兄の命を支えようとする
彼を取りまく廻りの人達の情けを
私をして
充分感じていたからだと思う

家族や友人をはじめとした
沢山の人達の兄へと向かう心が
死にゆく兄の哀しみを受け入れ
寂しさを共感し
苦しみを共にしたのだと思う

人はいつか死ぬ
私もいつか必ず死ぬ

人は自分の命を自分で支えられなくなった時
その人の命を支えるために
一生懸命になってくれる回りの人達の優しさの重さが
その人が生きてきた命の重さなのだと思う

時が来て
私が旅立つその時は
ほんの少しの友人と
愛する家族に寄り添われ
痛みもなく
哀しみもなく
静かに 静かに 目を閉じて・・・

桜が咲いて
桜が散って
春がゆっくりと遠ざかる  

    2013.5.10日  発表







      * 時を越えて      


人間は限界だらけの存在だから
自分はこの辺りかなぁ-
という見極めが必要
諦めることも
生きていくうえで必要な選択肢だと思う

僕が諦めることで
きみが幸せになるならと
過ぎた日に
そう思って諦めた人がいる

幾日か
生にあらず
死にもあらず
過ぎて行く時の中で
見るでもなく
見ないでもなく
ただひとつを
じっと見つめていた
 時の流れが僕にはある

許される年になった今
届かぬ思いをあの人に届けたい
黙っていた愛も
いつかきっと
 あの人に届く

        2013.4.30







   *父よ 母よ

母よ
あなたの愛の中で生まれ
あなたの心の中で育った

父よ
あなたの腕の中で育ち
あなたの教えの中で歩いてきた

今 人の子の親となり
二人のようになりたいと
母を慕い
父を仰ぎ見る


     2013.4.25日
    


     *  季節が萌えて

昼下がりの公園で
花の香りに酔いしれる
あたりを漂ったその香りも
そよ吹く風と一緒に消え去った

一雨ごとに花が咲き
山々の色づきも一段と増してきた
澄み渡る空
流れる雲うららかに
歩道を散り敷く花びらハラハラと
ほほに静かにそよぐ風
緑ゆたかに若葉が萌える

一抹のさみしさとともに
春は足早に駆け抜ける



       2013.4.17日       






   *  別れの時に


別れの時
さよならといわないで下さい
いくつ春を越えようと
いつの日か
また会えるという
ほんのわずかな期待でも
残しておいてほしいのです
だから
さよならはいわないで


     平塩清種



この作品は僕が業界誌に投稿して
入選した最初の作品です。
この作品から僕は詩人になろうと思いました。
だから今の僕が存在するのはこの作品のおかげなんです。
わかれる対象を
父母、兄弟、友達、先達者、家族、妻、夫、恋人に置き換えて
味わって欲しいと思います。

                 2013.4.11日




      * 悟るということ

人はみな命に終わりがくる
私もその悟りの中で
今日もまた朝を迎え
夜に染まる

生きていくということは
つまりそういうものだとわかっていても
足早に駆け抜ける時の経過に
思わずため息が出てしまう

齢を重ね行く今
私が過ごしてきた人生は
これでよかったのかと 
自戒をこめて
振り返ることが多くなった

総じて
悔いなき日々であったと
満ち足りてはいるが
私に残された時間の中で
切なくとも
美しく命の終わりを享受するために
心を揺さぶられるような人と出会いたいと
熱望している

悔いなき人生を送ったかどうかは
今日まで
わが身を捨てても悔いなき人と
出会ったかどうかで判断したいと思っている
普通に生き
普通に死なないために・・・・

近頃僕は
そんなふに考えるようになった

   2013.4.4日   ひらしお









 * 旅立ちの前に

お前達にとって
人生の師とはと聞かれたら
ためらわずに
自分の過去と答えなさい
今日の日まで
わが身に起きた
さまざまな出来事は
良いことも悪いことも
全てにそれなりの意味があり
必要なことだったと
我が運命を受け入れる
気持ちがわいたとき
心が定まり
行く道が決まるのです

季節はずれの
降り止まぬ雪の降る夜に
明日旅立つ子供達に
僕が伝えた言葉です


    2013.3.12日


*  魔法の言葉

私はあなたが大好きです

私はあなたが気に入っています

あなたは私にとってとても大切な人です

私は何があっても 何が起きても
あなたの味方です

あなたに出会えて幸せです

こういう言葉を使い続ける限り
あなたは決して一人ぼっちにならない

       2月9日     ひらしお
    




     * 冬の日の黄昏

厳寒の夕暮れ
舞う小雪
帰るべき故郷ありて
安かりし
山々にかかる雲の彼方
手を携えて
歩みし者の道程を
思い起こせる想望は
顧みて 
夢みし時の夢なれば
我が心
故郷にありて遠く彷徨う

懐郷の念とめどもなく
散らばって寂寥 

      2013.1.29日  平塩清種     





  * あるがままに

哀しかったら哀しがればいい
辛いなら辛がればいい

苦しみがあれば
苦しんだらいい

心を不安が占拠するなら
泣いて騒いで不安がればいい

そして
どんなに努力しても
自分の心が変わらないなら

そんな心をひとまず横において
明るい言葉を使ってみよう

心は言葉によってころころ変わるから
焦らないで
迷わないで
今、自分が出来ることを
ひとつづつ手探りでもいいから
やってみよう

いつかきっと
あなたは夢の中・・・
 




     * 心構え

前ばかり見て走り抜けるのは
もうやめよう

急ぐのをやめて
ゆっくりといこう

人より少し
違う道になるかもしれないけれど 
一日の終わるとき
今日も楽しかったと思える
そんな一年にしたい

今日は寒の中
寒さもいよいよ厳しくなる 

       2013.1.21日   





    * 箴言

悔いなき人生を送ったかどうかは
今日の日まで
身を捨てても悔いを感じない
そんな人と
出会ったかどうかで判断したい

      2013.1.10日  ひらしお


    


       *  年積み


過ぎて行く時の中で
あなたの愛はいつしか慈しみへと変わりながら
心を揺さぶる鍾愛へと変わっていく

茫々とした記憶の中で
あなたの残した全ての物が
淡い光彩を はなち
私の心を寡占する

感情を表す余地もない現実と
さめることなき悪夢の中で
思い出と現実が
心の中でせめぎあう

この散逸した心をつなぎ合わせ
いつしか私の心にも
穏やかさを取り戻す日がくるだろう

季節は今
一日ごとに寒さがつのる
歳終の月
やさしさにほんのりつつまれた
為終の月


   * 年甲斐もなく激動といえる歳であった
     でも楽しかった。
    一年間お付き合いいただきありがとうございました。


    2012.12.28日  平塩清種




     * 届けたい思い

顧みて
人に自慢すべき何物もないけれど
こんな私でも
必要としてくれる人がどこかにいる
その人のために
私として出来ることをしたい
そのために詩を書き
一生懸命言葉を探している
流れて消える季節の中に
静かに静かに身をおくと
まず目に入るのは色彩
その色にひとりの心が染まっていくと
いつしかその色の中に
山や木々の姿が見えてくる
そのありさまに心を重ねると
詩情の世界が広がってくる
それを言葉にして
一人でも多くの人に届けたい
私の届ける言の葉で
私の周りの何人かの人が
励まされ
勇気づけられ
生きる勇気に変えてくれるなら
それが私の命の役割
それが私の生きていく理由


   2012.12.18日   平塩清種
  




     * 流れる時に染まって

振り返ると
もう一年が過ぎた

何もせず
何も変わらず
ただ漫然たる日々の経過を
繰り返したような気がする

いつの日か訪れる
命の消えるとき
顧みて
我が人生は美しかったと
悔いなくその幕を降ろすために
来る年はいかがな日々を為すべきか
いつまでも心は穏やかな大地に着地せず
ふらふらと流れる時の中へと
思惟が透過していく

吐く息白き今朝の風情
今年一番の冷え込みという
夜半には雪になるかも知れない

またひとつ
またひとつと
 冬を越えて 

        2012・11.30日 発表    






    *  人生の旅路 


生きていくということは
誰かに借りをつくるということ
生きていくということは
その借りを返しにいくということ
誰かに優しくしてもらった分
誰かにそうしてあげよう

人はこうやって
日々を癒され励まされ
そういう思いが
繰り返し波となって押し寄せ
その癒しという優しさの波に乗って
あの世へと旅立つのです   
  

    2012.11.19日








   *彼方へ

あなたがこの世に生まれ
私がこの世に生まれた
いつの日か
あなたがこの世を去り
私もこの世を去っていく

その時
愛につつまれているか
その時
美しさに懐かれているか

彼方へ
 いざ帰らん
  父、母のもとへ    


    2012.11.5日  発表


  * 私の真実
僕はこんな詩作を試みるため、僕の作品を読んだ人が
僕のことをお寺さんではと言う人がいますが、違います。
僕は普通の一般人で、ちょっと文章を書いています。
ただ物書きはいろんなことを考え、想定して書きますからそのように思われるのでしようか?




       *  花の一片

 すべてが回り
 すべてが目覚め
 すべてが帰る

 散り去りて
 花のひとひら
 わが人生

       2012.10.30

    


    *  60%の生き方

物事を悲観的に考える人がいる
そういう人は
自分をどうやって生かそうか
何をやって
 人間として生きていこうか 
何かほかの選択肢はないかなどと
日々が迷いの連続である
こういう人は
少しでも幸せになろうとする
 一途な努力を放棄した人
人は完全を目指す必要はない
60%でいい
60%で満足すれば
毎日が楽しくて仕方がなくなる


      2012.10.27日   発表

     



      * 夕間暮れ

秋風が身にしみる
落ち葉が歩道を敷きつめ
風に吹かれて秋と遊ぶ

昔日の秋の暮れ
理由も告げず
夕色に染まる景色の中へ
消えていった人がいる

心をつなぐ術もなく
引き止める言葉も探せないままに
遠ざかる後ろ姿を見つめながら
夕景色の中で
悄然と立ち尽くした秋の日の夕暮れ
過ぎた日の耽美な憧憬が
今もなを
僕の心を惑わせる・・・


暮れなずむ晩秋の黄昏時
すべての願い
すべての希望を瓦解して
わが手の中で父が逝く
突然に訪れた永遠の別れの無情
人は死ぬ
われもまた死ぬ

死は人と生まれた
自然の理りとわかっていても
父との別れは愁然とした
秋の一日の哀惜であった

夢を追い
希望を求め
いくつもの時を数え
いくつもの季節を越えて
行く秋に染まった
気がつけば
すっかり僕も齢を重ねた

美しい言葉に酔いしれて
新しい出会いに心をゆらした
そんな至純な心が消えぬうちに
過ぎた日の思い出を
もう一度この手で抱きしめるために
静かな旅に出てみたい

探しても 探しても
見つからないかもしれないが
それが僕の生きている証左だから
そういう思いの中で
人生を結実させたいと
 心を飛翔させてみる・・・


どこからか
わが子を呼ぶ母親の声
しばらくすると
家々の窓から夕餉の香り

来る秋
 行く秋
  秋深し

時が急ぎ足で
心の中を駆け抜ける

  少し寂しい
  少しせつない
  今日の夕明かり・・・・・・


     2012.10.10日  発表


   

     * あなたの心に

本当に悲しい人は
 悲しがらない・・・

本当に辛い人は
 辛がらない・・・

本当に泣きたい人は
 泣かない・・・

だから
 そんなことで泣くなんて
  おかしいよ

泣けるということは
 あなたの心に未だ余裕があるということ

明日はきっと違う自分になる
なれないかもしれないけれど
なろうと思う気持ちを持つことが大切なんだ

明日はきっといいことがある
 明日はきっといい日になる

   2012.10月5日  ひらしお
  



     * 秋色に染められて

野分けの風が通り過ぎ
花野がゆれる秋の海
見上げれば長閑に流れる雲の群れ・・・

秋が来た
私の心を染め上げる秋が来た

季節の夕暮れ 夕明かり
ふと誰かに呼び止められたようで
振り向けば肩に小さな桐一葉
払い落とすも不憫で
家路を急ぐ歩足をゆるめ
落とさぬようにそっと歩いた

何でもない日の一日の終わり
悲しいわけでもないのに
ただわけもなく
ひととき心が現実と遊離する

こうやって こうやって
私の心は人恋しい秋へと向かうのです
夜毎 虫の音もしげくなった

        2012・9・28 日


*
星光冴えわたる宵の月光
忙しい明けくれを
夢にくるめる月の光が
つかれた私の心を郷愁へと誘う
秋の訪れととともに
我が故郷は
あと少しで
  秋うらら


*
耳を澄ますと
コオロギやスズムシの鳴き声
夜の草むらの
命の息吹は
にぎやかさの中にも
哀感を漂わせる

流れる時は
 秋の中へ


*
秋の野原の草の上
寝ころんで
 青い空

背のびして
流れる雲を眺めていたら
人はみな
 詩人になれる


       2012・9・16日 同時発表

          









    * 望んでいること


望んでいること
それは
そばにいてくれること
そばにいられること

手をのばせば届く場所にいて
好きな人の香りが漂う場所にいられること
そして
何気ない話をして
小さな出来事に感動し
好きな人の声を聴きながら
笑い よろこぶ
ただそれだけの望みです

好きな人が哀しい時
好きな人が 辛い時
好きな人が淋しい時
 そばにいられたらいい・・・

話をしなくても
理由なんか聞かなくても
 そばにいられたら ただそれでいい・・・

いくつもの夢が
いくつもの風となって
移り流れる時の中に浸潤し
たとえて儚く消え去ろうとも
好きな人と一緒にいる
好きな人と一緒にいたいと願う時の経過は
きらきらと黄金に輝やく時の形をしている

そういう願いを持ち続けることが
好きな人と一緒にいる理由
 あなたと一緒にいる理由

そしてそういう思いでいることを
 僕は一生懸命あなたに届けたい・・・

 
 2012. 9. 10 日



  * 手紙 

夕暮れの空
草の上
寝ころんで
想い出をたどる手紙を
幾度も幾度も読み返し
泪の詰まった心を転がしていたら
僕の心は花になり
木々の精となって
風に吹かれて舞い上がる

消え入りそうな我が魂
今ひとときの命を
 かけぬけて・・・
    

   2012.9.1日




   * まごころ

真心に触れたいと
涙に濡れた心で願いながら
その真心に触れた時
人の心は
 悲しみ色に染まる時がある

真心は信じることだとわかっていても
信じられないはがゆさに
心は刹那の空に漂う
淋しいとはじめてわかる
  その時・・・

        2012.8.10日


* 葉月 八月 晩夏を越えて

街角の夕暮れ時
紅い色した都会の空に
静かに染まる町の眺めは
心ときめく夢の色

アサガオ ダリア 月見草

咲きそろうその様は
色とりどりの絵模様にも似て

目を閉じて
彼方に消えた昔日を
手繰り寄せては懐かしむ
故郷の黄昏時

蜩 つくつくぼうし 赤とんぼ

野山をかけて追いかけた
過ぎ去りし
若き日々の自由な時が
彩りそえてよみがえる

 ああ・・・懐かしきは
  父よ 母よ 故里よ

        
          2012.8.6日




* 夏に染まる

夏の草花の群落に
鳥が遊び 虫がなく
遠くからかすかに聞こえる
せせらぎの音

そよ風が花々を揺らすと
野原一面が笑い躍る

見上げれば
夏の峰 夏盛り
暑気一段と増し
時は酷暑へと向かう

二年前
涼しげな涼を求めて
植えた夏椿が
今年もまた純白の花をつけた
庭を包む小さな夏の中で
どこまでも浄くあでやかに
舞うがごときに咲きほこる
あの白さ あの可憐さに
私の心はまけてしまう


      2012.7.25  発表









   * 語りつぐこと

僕はすっかり齢長じてしまった

今日まで
何度も挫折して
何度も絶望して
何度も躓いて
やっと今この静寂に辿りついた

僕が子供達に残したいもののひとつは
そういう過去を
現代に語り継ぐというかたちで
具現化していくこと

人を愛し
誰かに尽くし
心を語り
哀しみを伝えながら
子供達の人生の構築のために
何かを築いてやることが
僕の生きている目的でもあり
矜持でもある

久し振りに子供達が帰ってくる
妻と二人
夕やけの中で
稀にみるいい時間を共有しながら
穏やかに しみじみと
家族のぬくもりを感じている


          2012.7.20   発表


      * 老いたる者と若者と

常に好奇心をもって
意欲的に何かを学び
日々を努力してきた若者は
何もしないで漫然と歳を重ね
惰眠をむさぼる日々を過ごしてきた老人よりも
賢い場合がある
年の功などという言葉は
現実とそぐわないこともある        

               2012.7.13日



    * そのままで

悩んでもいいんです
心迷ってもいいんです
落ち込んだっていいんです
不安がってもいいんです
傷つけられたらそれでもいいし
騙されたら騙されたっていいじゃ−ないですか

恨みたい時も
泣きたい時も
羨ましがる時も
みんなそれでいいんです

人間なんてみんな孤独だし
いい加減なんだから
そんなに律儀に考えなくてもいいんです
弱くてもいいんです
それが人間の本来の姿なんだから

今のあなたのそのままを
みんなまるごと受け入れ認めたら
肩の力が抜けてきて
きっと空が明るくなってきます

慌てなくてもいい
悲しまなくてもいい
そのまま・・・
 そのまま・・・
  今のまま・・・

         2012.7.6日


       * 小さなほとけさま

人として一番辛くて淋しいことは
関わるべき人が誰もいないことです
喜びや悲しみを分かち合う人がいれば
人は輝いて輝いて生きていける
幸せとはつまりそういうものだと思います

若き時
若さゆえの情熱を力にして
無限の可能性を信じて生きてきた
形のない幸せよりも
顕現化された華華しさがほしかった

人は形についてくると確信していた
命の価値を図る物差しは
紛れもなく齟齬された形に表れた幸せだった 

残された命の時を考える歳になった今
得る幸せより 捨てる充実感のほうが
はるかに大きいと考えられるようになった

今日の日まで
泣いて苦しんで
耐えて耐え抜いて
辛酸を越えて集めてきたものを
これからはためらわずに捨て去ろうと思う
捨て去って捨てきって
我が手の中に残る物が何もなくなった時
一人で恬淡として旅立とうと考えている

そして
時が流れていつの日か
残していった愛しき者の手のひらに
私は小さな小さな仏様になって
帰ってこようと思う

私を支えてくれた全ての人の心の中に
はらはらと舞い落ちる花びらとなって
いつか必ず帰ってこようと思う

            ひらしお きよたね  




 * 穏やかな旅路


人は
淋しいから
ひとりぼっちだから
心はすぐに冷めて
  脆いものだから
人に寄り添い 温めあうのです

人は
命に限りがあるから
人を慈しみ
人を愛するのです

命の終わりを自然の理と悟る時
老いや死は
必ずしも惨めなことではないのです

立ち止まっても 
 いつかは辿りつく・・
それが人生だから
ゆっくりと ゆっくりと
 あなたとふたりで
  生きてゆきたい・・・

  2012.6.20 日    発表




*最近私のHPにアクセスしていただく方が少なくなり少しだけ
悲しく思っています。
以前は毎日3.40人の方にアクセス戴いていたのですが、最近はその半分くらいになりました。
以前沢山の方に見ていただいていた時はどんな内容だったか調べたところ、その時はやはり人間関係とか、恋愛詩等の叙情詩が大半だったようです。
やはりその方が読みやすいのでしょうねぇ-。
これからはそんなこと考えながらもう一度叙情詩を掲載してみます。
では後1.2日お待ちください。

       2012.6.19日  平塩 清種





 * 心を静めて

つかの間の梅雨の晴れ間
小さな社を包むように
木漏れ日が差し込む
湿気を含んだ草と土の匂いを
初夏の風が運んでくる

木々の間から
名も知らぬ鳥の鳴き声
見上げると
眩しいほどの若葉が
微笑み話しかける
季節は後少しで夏の中へ・・・

良い家族に恵まれ
支えてくれる友人に恵まれ
目標を共にする同僚に恵まれ
形にしたいささやかな目標もある
そして何よりうれしいのは
前に踏み出す
 気力と体力が僕にはある

彼方の雲は澄み渡る青空に染まり
時がゆっくりと季節を刻む
私は今
 満ちたりた人生を送っている

         2012.5.30日




     * 淡き思い出に染まる

音もなく
しとしとと舞い落ちる漫ろ雨
庭先の花々が
彩りも鮮やかに
緑の中で咲き誇る

この芳香
 花の香りか
 いま行き過ぎし人の残り香か・・・
幼き時の思い出が
往時の中で揺れ惑う

静かに時は移ろいて
一抹の淋しさとともに
夏の到来を待つ


            2012.4.27日




   * 初夏を前に


澄み渡る空
流れる雲うららかに
歩道を散り敷く
花びらハラハラと
頬に静かにそよぐ風
緑も鮮やかに若葉が萌えて
もうすぐ皐月と鳥がうたう
一抹の寂しさとともに
初夏に漂う

        2012.4.13日








*  ひとひらの童心

見渡せば
桜の花も咲きそろい
いま春が萌え 
 風が光る
野や山も
淡い桜色に染まり 
ひととき少年にかえらす
 桜の花のひとひら

          2012.4.4 日




   * 息子の旅立ち


たけのこは
掘ってから時間が経っていないのが
一番おいしい

米のとぎ汁で
ゆでて悪を抜き
煮物 和え物 たけのこご飯など
夕餉の食卓に愛惜の品々が
母の心と一緒に並ぶ
明日旅立つわが子へと
優しさにほんのり染まる春の宵

過ぎし日々の思い出に
心が騒ぎ乱されて
往時を偲ぶ夢のあと

       2012.3.31日   ひらしお    









   * 人生後半の考え方

人生において
もっとも大切なものを
探し、獲得し
大切でない責任や
 しがらみや 
  拘わり合いを 
少しづつ捨て去ることが
充実した人生を送るということ繋がる

人は過去の前提を捨て去り
物事を新しい角度から見た瞬間から
現状は大きく変わり
苦しきことも
劇的に打開されることがある

 * 久し振りに人生詩を掲載します。

    2012.3.21日   ひらしお





    * 昔日の中で

冬めぐりきて季節は移ろい
いま草木萌え出す春がきた
香り豊かな緑に染まる
 のどか過ぎる春がきた

この静かに過ぎる時の中に
兄の命がとけていく

消えかかる
命の灯が
ゆらゆら ゆらゆら 
 ゆらめいて・・・
春なのに
 今春なのに

        2012.3.13





    * 春の足音

寒さが緩んできた
穏やかな春の色した風が吹き
椿が咲いてウグイスが鳴く

日ごとに近づく春の足音の中で
日脚がのびて心華やぎ
春の息吹に酔いしれる

野辺に陽炎が立ち
野山の装いも
春たけなわへと向かう

弥生 染色月 夢見月と
季節を彩る言葉が踊り
心を春が埋めつくす                      
             2012・2・24日






*  生きていく指標

自分がかわれば
 相手がかわる 

相手がかわれば
 嬉しくなって
  優しい気持ちになれる

優しい気持ちは
 穏やかな一日を生み

穏やかに生きるものは
 遠くまで歩いて行ける

幸せの基本は
 たしかに自分にある

         2012.2.15日

   



   * 言葉の源泉

風景の中に身をおくと
まず目に入るものは色彩
その色に染まっていくと
やがて山や木々の姿が見えてくる
そのありさまを言葉にすると
詩情の世界が広がってくる
だから僕の心は色が基調となって
リズムを作り上げていく
そうやって こうやって
僕の詩情は命を灯す

    2014.1.28日   発表

    


     * 光 さやけく    

雪が降る
いつもの白い雪だけれど
朝日に映える今日の雪は
暖かい春の香りがする

今年も一年
何があっても
何が起きても
優しくありたい
 穏やかでありたい・・・

          平成24年1月14日  
    
        文藝叙情派  平塩清種

年末からなぜかしら多忙を極め、気がつくともう一ヶ月も
このHPを作成していなかった。
僕もすっかり年輪を重ね、老いを実感する日々が続きます。
悔いなく人生を完結するために
これからの人生をどう生きていくか
真剣に考えて生きていかなければ・・・

  



     * 今日の日を抱きしめて

人はいつか死ぬ
すべて死ぬ
必ず死ぬ

事故で死ぬか
病気で死ぬか
老衰で死ぬか

一日 時が経過すれば
その分 死ぬ時期が近づく
そして今日が過ぎ
明日になるとさらに死が近くなる

こんなふうに考えると
過ぎていく今のこの時が
このうえもなく愛おしくなる
それほど大切な今日の日を
来る日も来る日も
漫然と過ごすなんて
なんと愚かしく
なんともったいないことだろうか      

        2011.12.7日  発表



    *  師走へと

庭の片隅からかすかな芳香
見渡すと寂しげな白いビワの花の香り
戯れに妻と二人で種を蒔いたのが
堂々たる香木に育った
妻と添い
時が流れて30年・・・

あと少しで12月
またひとつ年を重ねて夢の中
          

         2011.11.25  






     * 紅葉に染まる

カラカラと枯葉が歩道を駆け抜ける
追い立てる風
舞う枯葉
その様に晩秋の色がとけ込む

いま我が故郷は紅葉の中・・・

         2011.11.22日
      



     * 晩秋    

公園を真黄色に染めた銀杏が
日に日に葉を落とし
ゆっくりと
心を寄せる間もないほどに散り急ぎ
風花のように街並みに舞う

さわやかな肌に心地よかった風は
 幾分冷たさを増し
やがて来る冬の厳しさを教えてくれる

淋しいと思うほど秋が足早に過ぎて行く
日々を決してないがしろにしているわけではないのに
時だけが無情に流れていく
そんな焦燥感を覚える
時は晩秋
無性に人が恋しい季節です

            2011.11.8日


 *  優しく穏やかな心

今日は楽しい日であった
 あなたと話ができたから・・・

今日は嬉しい日であった
 あなたの優しさにふれたから・・・

今日はさわやかな日であった
 空がこんなにも青くて・・・

今日は喜びに満ちた日であった
 淋しいあなたのそばに
  いてあげられたから・・・

 (平塩清種著・・穏やかにそしてまた穏やかに・から抜粋)

         2011.11.7日 発表


   


    *  野や山も霜枯れて

目覚めれば
屋根に降りた霜が
朝日に映えてきらきらと輝く
一段と冷え込んだ朝の冬景色
午後はまた風が吹き肌寒いという

冬が足早に忍び寄り
静かに我が家の戸をたたく

冷え込みの中で色濃く咲く花がある
寒さの中で風にも耐えて咲く花がある
名残りの花の咲くさまは
美しくともどこか哀しさが漂う

山の彼方の島の里
柿の実が晩秋を彩る

道端の石仏
無人の野菜売りスタンド

みな秋の深まりの中で
ひっそりと佇んでいる
故郷の秋 里の晩秋

北国の友から初雪の便り

時が息を切らして近づいて
あと少しで歳終の月

もう一年が過ぎたかと
焦る思いに駆られながら

いくらかの余情を残して
 僕は過ぎていく季節の後ろ姿を
  眺めている

      2011.10.28  ひらしお    









*  人間としての才能


間違ったと思ったら
 躊躇せず引き返し
 
止めようと思ったら
 迷うことなく止めてしまうのも
人間としての
 才能のひとつである

     2011.10.26




    *  偽 善

世のため、人のためとか
人々の幸せを願ってとか
あなたの喜ぶ顔が見たいとか
人の身になって考えるとか

こういうことを平気で言う人は
 なんとなく偽善的な傲慢さがある

本当に人のためを思って行動する人は
 黙って淡々と行動する


          2010.10.25日 


    
    * 逆境と順境

人は
こころ落魄するほどの困難や
いたたまれないほどの
 悲しみに出合うことがあります

そういう時なんですねぇ-
 自分を変えるチャンスは・・・

困難を勇気に変え
悲しみを喜びに変える
 随一にして絶対のチャンスなのです

困難に負けてしまうか
困難をエネルギ−に変えるかは
その人もつ人生観に比例します
         
 2011.10.18日

     




* 結婚について考える

結婚生活における幸せ不幸せの分かれ目は
お互いの結婚前の生き方に大いに比例する
結婚前に
 い加減な生き方をしてきた人間が
どうしたら優れた伴侶を見つける目を
 持つことが出来るでしょうか
本当の幸せということを考えたこともなく
なんとなく怠惰に暮らしてきた人間が
どうすれば本当の幸せを構築することが
出来るのであろうか 

    2011.10.12  発表








* 悪口の快楽

人間には悲しい性がある
それは人の悪口を言うことが楽しいこと 

だが、もし
自分の悪口を聞いた時
夜も寝られないほど悔しいし
 悲しいし 腹が立つ

自分がそんなに悔しい思いをするなら
人も同じく悲しいはずなのに
そんな人を傷つける悪口を
私達は楽しんで話したりする

こんな人間の性を
 どうやって説明したらいいのだろうか  


         2011.9.29日   発表




 * 驚きという感動

人は始めてのことに出合うと驚く
しかしその驚きに慣れると
それが当たり前になって驚かなくなる
そう、初心が消えるのです
人はいつも物事に対し
驚く新鮮さをもっていれば
全ての物が感動の対象になる

          2011.9.25日   





     * 人の成長

その人が大きな失敗を犯した時
決して責めてはいけない
それは 誰に責め立てられなくても
本人が一番自分を責めているから

人は小さな失敗には
あまり呵責を感じない
しかし 
大きな失敗は
小さな失敗の積み重ねであることを思えば
小さなミスを気づかせてやることが
本当の人間関係なのではないかと思う

小さいミスはどんどん叱ったほうがいい


        2011.9.9日  発表



    * 秋景色

雲が儚く見える
山々の草木の色づきが
燃える色に変わってきた

朝夕がめっきり涼しくなり
夏の衰えが急ぎ足で
季節の中を駆け抜ける

コスモスが咲きはじめた
見どころの10月が来るのを待ちかねて
妻と二人で秋の野辺に立つ
空どこまでも澄み渡り
花野が躍る秋の海

日ごとに深まる秋冷の中で
亡き人偲ぶ
コスモスが咲く

我知らず
惜別の念とともに
季節はいつしか晩秋へと
流れて移ろう

夜毎、虫の音もしげく

    2011.9.2     発表









* 人を本当に愛するということ


人を愛すると
どうしても相手を独占したくなる
その独占欲が
 相手を疲れさせることもある
愛とは相手を疲れさせたり
 窒息させたりすることではない
愛するとは
相手に新しい命を与えること
いきいきとした命を与えること
 そうです・・・
  そういうものなのです

        2011.8.26日  発表



   * 雑事

雑事という言葉があります
どんな大切な事でも
雑な心でダラダラとやっていると
それが雑事となります

そうやって
今日一日を雑な心で終わり
次の一日も昨日の続きで終わり
来る日も来る日も雑事で過ごし
一生を雑事で終わってしまう
そんな人生を送る人が沢山いる

心をこめて行えば
雑事も大事へと変化することがあります
すなわち世に雑事ということはないのです
 

     2011.8.5日   平塩 清種




*  恵まれた環境

何の悩みも問題も 
何の苦しみも哀しみもない
そんな保護された環境からは
 
人を思いやり、
 人の悲しみに寄り添う
 そんな温かさは
 生まれてこないような気がする

    2011.7.25日   発表



* 時間の使い方

人は自分のためにだけ
 時間を割いて生きていくことは虚しい
生命の価値は
人のためにどのくらい時間を割いたかで
 判断したい

人を慰め 人を励まし 人をむ勇気づける
そんな言葉が
いつでもどこでも言える
そんな心を養っておかなければならない
使い切れないほどの温かい言葉を蓄えておきたい



             2011.7.12日
     


*  品性のない生き方

縁ある人や
かけがえのない人の死によって
自分が劇的に変わったとしたら
それが本当に
その人の死を悼み
その人の人生を
評価することになるのではなかろうか

親の死に遭っても
自分の生き方を変えないという人生は
人間としてなんだか非常に虚しく
 品性のない人生のように思える

           2010.6.27日 




   * 夏の中へ

梅雨明けとともに
からりと晴れわたった
暑い日が続く
純白の花をつけた夏椿が
浄くあでやかに
小さな夏の中で躍る

わずかな打水に一瞬の涼をもとめ
風鈴の音色に
しばし酷暑を忘れる

喧しい蝉時雨につつまれた黄昏時
夕顔の香りが
過ぎた日の郷愁へと私をいざなう

そよ風が花々を揺らすと
野原一面が笑い戯れる

見渡せば
雲の峰 夏盛り

静かに過ぎていく
夕暮れ時の静寂の中で
逝き去りし父母兄達と
ともに過ごした追憶の日々が
色も鮮やかに舞躍る

いくつもの春が来て
 いくつもの夏を越え
  いくつもの季節が遠ざかる

今年もまた
僕の心は
一人ぼっちの寂しさに
 負けてしまいそう

夏の中に・・・
 夏の中へ・・・
   
          2011.6.21 日






 *  明日へ    

どうせ悩むなら
不平不満の中で
耐えるのではなく

新しく何かを得るために
悪戦苦闘する
そんな生き方がいい

        2011.6.13日

* 心と言葉


人を傷つける言葉を使う人がいます
心無い言葉を使う人がいます
こういう人は心が貧しい人です

温かい言葉を使う人がいます
優しい言葉を使う人がいます
思いやりのある言葉を使う人がいます
こういう人は心が豊かな人です

言葉は言葉として単独では存在しません
その人の心のありようが   
言葉となって現われてきます

豊かな言葉は
豊かな心を醸成してきます

優しい言葉を使いましょう


          2011.6.10日


   
* 人の資質

成熟した人ほど
人を睥睨したり 
軽蔑したり 嗤ったり 罵ったりしない

すぐれた人ほど
物事を受け入れ許容し
人の間違いや
その愚かさを共有する能力がある

人の欠点を追及したり
人が愚かに見えるとき
その人が
たいした人間でない証拠でもある

        2011.6.10 日


    


   * 六月がゆく

梅雨の晴れ間
小さな社をつつむように
木漏れ日が差す

湿気を含んだ草と土の匂いを
初夏の風が運んでくる

木々の間から名も知らぬ鳥の鳴き声
見上げると眩しいほどの若葉が
笑いそして話しかける

   私は今  幸せな人生を送っている


    2011.6.3日  発表





* 門扉ぬらして雨の中

梅雨寒の切な過ぎる
弥涼暮月の夕暮れ時
木々の小枝から降る雨の雫が
いとしき人達との別離の悲しみと重なる

父が逝ったのは
師走前の小雪まじりの
冷たい雨の日だった・・・

訃報に接し
母へと急いだ汽車の窓に
無情の雨が雫となって
流れて消えた・・・

こんな優しい人達に守られ
父母へと向かう僕は幸せだと
 笑って飛んだ黄泉への旅路
兄の旅立ちの日もやはり雨だった
駆けつける車の中の静寂を破るように
フロントガラスに
ワイパ−の音がきしんでいた・・・

僕の永久の別離はの悲しみは
いつも雨と一緒にやってきた


生まれてはじめて愛を知り
全ての哀しみを全ての喜びに
瞬く間に変えてくれた
切なく淡きその愛も
"ごめんね"と
たった一言の言葉とともに
降り頻る雨の中へと消え去った・・・

雨に濡れた
アヤメ ひなげし 紫陽花が
彩りも鮮やかに
咲きほこり
時移ろいて
梅雨冷 青梅雨 風待月
小雨に濡れた若葉が
笑いそして話しかける

学校帰りの子供達の戯れの声が
雨音とともに
僕の心を過ぎた日の哀歓へといざなう

外は雨 今日も雨
 雨が私を迷わせる・・・

          2011.6.2日



    * 貧しいということ

貧しいことは恥ずかしいことではありません
恥ずかしいのは
貧しいことを恥ずかしいと思う心です

貧しいことは辛いことです
しかし
貧しいことを経験したこともなく
辛く悲しい目にも遭わず
病むことも知らず
別れも知らず
いつも楽しく
思いのままに生きてきたとしたら
ずいぶん自分勝手で
傲慢な人間になってしまうのではと思う

貧しさや艱難の中には
それを経験したことのない者には
決して得ることの出来ない人生の導きが
必ず存在しているものだということを
私は強く強く確信している

        2011.5.26日  発表    




    * 将来を誓うということ


いかなる夫婦といえども、
これから先何十年という間に何が起こるかわからない。
生きているのが辛いとさえ思える、
そんな事態が何回も襲ってくるかもしれない。
男女が将来を誓うということは
そんな悲惨な出来事や、輝かしい将来や、
悩ましい未来をもまるごと共に背負うことである。

心がいつもふらつくのが人間であるにも関わらず、
一生を誓うということはよほどの覚悟が必要である。

夫婦の間に亀裂が生じるのは、大きな出来事が原因ではなく
日常の小さな出来事の繰り返しの蓄積によって
いつの間にか互いの関係に隙間が出来てくるのだと思う。
だから互いの将来を誓うということは
軽軽に言葉に出して言うことではない。
そして言葉に出して誓った以上、
何が起きても、何があっても
その誓いを守り通す覚悟が必要である。
それが結婚するということではないだろうか。

    2011.5.20日    発表




     *  素直に受け入れる

自分の思いや願いを
相手から断わられるのは悲しいことである

しかしその悲しさを
 どう乗り越えるかが問題である

断わらねばならない
 相手の立場を考えてみる心の余裕があれば
その後の物事の展開が劇的に変わっていく

断わられたからといって
 自ら相手とのつながりを断ち切ってしまうのは
人間として未成熟であり
そういう行為から
 生まれてくるものは何もない

            2011.5.9日  発表

      

    *  いろんな生き方


人が百年生きてした事を
僅か十年で
成し遂げる人もいる
人には
それぞれに生き方があるように
いろんな死に方がある
その時がきたら
それが運命と思って
淡々と逝くがいい


      2011.4.28日  発表




* 尊大と傲慢

思い上がった者ほど
 醜い者はない
こういう人間に限って
人の言葉をきちんと受け止められないし
人の心を大事にしない

人の言葉に謙虚に耳を傾ける
ただそれだけで
幸せが近づいてくる

     

     * 人の器  

人の器を計るものさしは
 地位や名誉や財産の多寡ではなく
人目を恥じるより
 自分の良心に恥じることが出来るかどうかを
  判断の基準にしたいと思う

            2011.4.18日  



      * 幸せという解釈

幸せとは
今日する何かがあって
追いかける何かがあり
社会に通じる何かをしている
本当の幸せというのは
こういう時ではないでしょうか

    
      2011.4.12日 発表


* リ−ダ−の資格

当てにはされるが
 頼りにはされない

心服とか敬愛といった気持ちを
 部下の者に抱かせない

こんな人が
 リ−ダ−になってはいけない    





   
* ものは見方

欠点を直すのは愉しくない
所詮はプラス マスナス ゼロ
人の努力で一番虚しいのは
欠点を直す努力
欠点を直すより長所をのばすほうが愉しい
長所を伸ばせば短所が消える

    2011.3.24日   発表


       

   *  心構えを変えると 

笑うには精神力が必要です
カッとなって怒り
腹立たしいことに出合って
 仏頂面をするのは
精神力を必要としません
負の感情を表に表わすということは
物事を内面で消化することが出来ない
人間の弱さの証明でもあります。


     * 実像と虚像   

注意や文句を言ってみると
自分に対する相手の心がわかります
弱い時や辛い時
助けてくれたりすることがありますが
それだけでその人の愛や尊敬心を計ることは出来ません
相手が自分をどう見ているかは
相手に文句を言ったり 怒った時
相手の出方を見ればわかります。


          2011.3.8日  発表


* 思いやりをうむ心


相手より自分が正しいと思っている時
果たして人間は温かい思いやりをもてるだろうか

自分が正しいと思うことによって
いつしか人を見下げた冷たさが
 心の中に育っていく
僕はそんな気がしてならない


         2011.3.3日   発表





*発想を変えると

一寸先は闇といいますが
一寸先は光という言葉もあります

           2011.2.17 日




 * 息子に聞かせたい 
   妻にしたい女性の形


はい!
いいえ!
ありがとう!などと
すっと言葉が出てくる女性と付き合いなさい
妻にしたい女性は
気持ちの良い返事をする人です。   


          2011.1.9日




* 忘却の原理

悪いことは忘れましょう
忘れることも能力です
忘れることは新しいことへの始まりです
幾つになっても
人生は今日が始まり
さぁ-、いこう!!
明日はあなたのためにある


     2011.2.4 日  発表


 * 私の雑感・・・・・
私は2月4日の今日が誕生日です。
誕生日だといっても、
楽しくも何もありませんし、
嬉しくもない。
ただ誕生日と言うのは、
今日まで無事に生きてきたことへの  
感謝の日だそうだ。
だから喜び感謝をしないといけないとのこと。

でもとにかく日が経つのが早い。
泣きたいくらい暴力的に早い。

          2011.2.4日   平塩清種







*  真のコンプレックス

コンプレックスの表明は
裏をかえせば自慢と同じ
本当のコンプレックスは
人には明かさない
明かさないから劣等感になる
  
  
       2011.1.27日



* 幸せの求め方

ひとかけらの幸せを求めるなら

今日は日が照って気持ちがいい

今日はあの人が笑ってくれた

今日はあの人から便りがあった

こんなささやかな出来事に
 揺り動かされる心が必要である

幸せは待っていたのではおとずれない
 自分で探して自分で形にするものです

       2011.1.15日




* 我を通す

自分の主張を通す時
必ず他の誰かの主張を抑えることになる

自我を通すと
他の誰かの自我を犠牲にすることになる

物事は
正しいか間違いかで判断するのではなく
ただ考え方が違うだけ

人はあまり自分を主張すると 
いつか一人ぼっちになる

        2011.1.12日  
   



   *  性悪な女

叶わぬ時
暴力で相手を従わせようとする男がいる
こういう男は低俗で劣悪な人間である
しかし
何かあるとすぐ涙を見せる女がいる
こういう女は
暴力を振るう男と同じくらい性悪でもある
女の涙は男の暴力と変わらない

よほどのことがない限り
 女は涙を流してはいけない 

          20114.1.4日  






*  人生観と死生観

人は幾つになっても
自分の死に対する具体的なイメ−ジが浮かばない
しかし 
いかなる時も
いかなる思考も
行き着くところは
いつも死に結びついている
それが
長じたる者の
 死への通り道

      2010.12.27日  発表




このHPとは違った
平塩 清種の言の葉の世界というブログを開設しています。
HPとは違って少し内容がやわらかく、特に恋愛詩を中心に掲載しています。お時間がありましたらぜひアクセスください。

       2010.12.18日  平塩 清種
    
     

    * 得意を戒める 

試練という言葉は
苦難の時だけに使う言葉ではない 

得意絶頂の時にこそ
使わなければならない

人間の器は
得意の時に表れる

      2010.12.16日    発表
  






* 人としての道理

少しぐらい嫌なことがあっても
我慢しなければなりません
嫌なことがある度に逃げていたら
どこへも逃げていくところがなくなります
此処も嫌
あれも嫌
なんて言っていたら
いずれ誰にも相手にされず
独りぼっちになります
人は人として生まれた以上
幸せだけを受けるわけにはいきません
幸せを受ける以上
同時に不幸せも受けなくてはなりません
これが人としての道理だと思いますが
間違っていますか?

         2010.12.11日  発表




      * 尊大な生き方

二度とあの人の顔も見たくないという人がいる
二度と見たくないということは
永久に見たくないということに等しい
それは言い方を変えれば
その人が死んで欲しいということにも通じる
考えて欲しいのは
その人は死に値するほど何をしたのだろうか
人を嫉み 人を慢罵するほど
あなたの人間性は高尚か
気に入らないからといって
こんなことを軽々しく言うものではないと思うが


      2010.11.28    発表


    * 命の終わり方 

その時に
何をしてあげることが
その人のためになるか
 わからないけれど
言えることは
その人の命や人生は
その人のものであり
人生をどう生き
 どう終わるかは
その人の自由であり
権利でもある
    
    2010・11・20日    発表




*  生きていく意義

人が自由に出来る時間は
いま目の前にある時間だけ
だから
今が楽しいことが一番
何をしていても楽しい
歩いていても
走っていても楽しい
時には
辛いことや泣きたいことも
それらがみんなうれしくて楽しい
人はこういう生き方を実現するために
今日を生きる

       2010.11.15日  発表  平塩清種



* 劣等感とは

コンプレックスの表明は
裏をかえせば自慢である
本当のコンプレックスは人には明かさない
明かさないから劣等感になる

        2010.10.22 日   発表


    * 友のレベル

友達といううのは
自分以上でもなければ
自分以下でもない
良い友達を得たければ
あなた自身を高めなくてはならない
心優しい友達を得たければ
あなた自身が
優しい心を持つ人にならなければならない
友を見れば
 あなたがわかる

   2010.10.16日   発表




*
何事も逃げるから余計辛くなるのです
逃げないで追いかけてみなさい
追いかけていると
悩んでいる暇などありませんよ

         2010.9.28日


*
個性的に生きるということは
自分の好みにあった生き方をするということ
物事を為すとき
有利、不利でとらえるのではなく
好きだからするという生き方が大切
好きなことをしていると
物事に積極的になれるし
楽しくなれる
 
         2010・9・10日



*
  平塩清種 言の葉の世界

というブログを開設しています。
ぜひアクセス戴ければ嬉しいです。





*
悩んだときの箴言・・・10

不安や落ち込みの感情は
歪んだ認識から生まれるもので
いま目の前で起きている出来事が
原因ではない

         2010・9・1日


* 箴言・・・9

人間というものは
景色でも 友達でも 思い出でも
懐かしいと思うものがいっぱいあると
何があっても簡単には
堕落しない

        2010.8.21日


*  箴言・・・8

自分で立てた目標は
祈りと執念で必ず達成できる

たとえそれが
達成出来なかったとしても
人生の貴重な礎となる


          2010・8・17日


*(お知らせ)

 平塩清種ブログアドレス
http//hirashio.blog117.fc2com

先日から長くお休みしていました僕のブログを再開しました。
ブログのほうの内容は、このホ−ムペ−ジとは異なり、恋愛詩を発表しています。
ひとときの心安めにどうぞ


*

長らくブログを中止していましたが、
また今日から少しづつ書き込みを致します。
こちらのホ−ムペ−ジは少し固いですが箴言集とし、
ブログのほうは読者の皆様から要望される恋愛詩を発表します。
勝手ですがまた、アクセスしてください。

  平塩清種 ブログ アドレス

  http//hirashio.blog117.fc2com/

       2010.8.7日  平塩清種 



*
今のあなたでいいんです
何も付け足さなくてもいいんです
自分が自分であることに
精一杯感謝して
いま目の前の人間関係を
穏やかに心をこめて構築していく
それが楽しく生きていくコツです

        2010・8・3日




*
失いたくないものを守るには
忍耐が必要であり
それなりの苦しみも生じる
人は守るものがあると
頑張れる


        2010・7・29日


*
意欲は希望の大きさと比例し
 
 脅威の大きさと反比例する


*
人の世で
最後に頼りになるのは自分だけ
だから
自身を高めるための投資を
 惜しんではならない


          2010・7・24日




死んでまで名を残そうなんて
努努 思わないこと

死によって
 すべての栄華は過去となり
死によって
 すべての過去は
 彼方へ消え去る
    
         2010・7・17日 

    



* 悩んだ時の箴言

今まで口語体叙情詩を発表してきましたが、これから暫くは上記のタイトルで人生詩を書いてみたいと思います。

 
すべてが目覚め
すべてが廻り
すべてが帰る

散り去りて
 花のひとひら
  我が人生。



自分の生涯が豊かであったかどうかは
その人がこの世の中で
どれだけ
 人に出会い
どれだけ
 新しいことを経験し
どれだけ
 我が魂を揺さぶられることに出合ったかで判断したい。
 
              2010・7・3日


      

     *  心もよう


夜半に目が覚めることがあります。
眠れぬままに我が人生を反芻してみる時もあります。
今までのこと、これからのこと、明日のこと。
そして、今かかえている心乱れる悩みや悲しみなどが、
次から次へと心にうかんでは消えていく。

いつもは忙しさのために考えることもないが、
夜の静けさに惑わされ、現われては私の眠りを邪魔していく。
そんな時、
私の心に浮かぶ詩情は自分自身を励ますものが多い。
また、穏やかな日溜りりや、さわやかな風に吹かれて
過ごす時の中で見る夢言葉は
やはり優しさに包まれているものが大半。
したためる言葉のむこうにあなたがいる。
いつかどこかであなたと会えたら・・・
こんなことみんな夢で終わるかもしれないけれど
そんな夢があるからこそ、今日もまた、時の流れをいとおしむことが出来るのだと思っています。
私の一日(ひとひ)の心もようです。    

           2010・6・25日




* 年輪を重ねるということ 

得ることで失うものがある
なくしてはじめて気づくことがある
なくさなければわからないこともある
生きていくということ
生きるということ
それは
無くしたものと得たものとの比較によって
幸せ不幸せを評価すること
人はひとつを得るとひとつを失い
ひとつを失うとひとつを得る
これがわかるようになることが
人生を悟るということ
年を重ねるとは悟りに向かって
日々を重ねることだと思う

        2010・6・7日

   


* 切なさは僕の生きてる証

もうすぐ6月になります。
若い頃、僕はそれなりに真面目で、純粋で
日々を一生懸命生きてきたように思う。
そして何故か嬉しいことや悲しいことがおきる時はいつも雨が降っていたように思う。
だから齢を重ねた今、雨が降るのが好きなのか、嫌いなのか、なんだかよくわからない。
昔日の中で、大好きな人の心を求めてこんな作品を書いたことがあります。

   * 届けたい想い

しとしとと降る雨の中
あなたの大好きな
紫陽花の花をもって
あなたのもとに歩いていこう
そして今度こそ
夢が見たいと今度こそ
まっすぐ目を見て
きっと言う・・・

こんな純粋な心を持っていたんだな-と、我とわが身の変わりように驚いたり、変に感心したりの毎日です。
今思うこと・・それは、、年がいもなく、年がいもなく、僕がこんなになるなんて・・・

     2010.5.19日   平塩清種


  * 僕が社会から教えられたこと

1・大声を出して人を威圧してはいけない
2・いくら自分が正しくて相手が間違っていたとしても、
 それを注意する場合、相手の逃げていける場所を
 作ってあげること、そういう注意の仕方が大人という。
 声高に人を威圧し、自分を主張するのは、
 教養のない人であり育ちが悪い人であり
 成熟していない子供と同じ。
3・人の噂話に乗せられて、真相を確かめることもせず、
 一緒になって批判を繰り返すのはあまりに軽率であり 自分の 確立ができていない人であり物事の平行思考が出来ない人。
4・悪口は勝てない相手に対する裏手段。
5・人を悪く言う人は、自分に自信のない人、弱い人、
 人間が小さい人、育ちが悪い人、情けない人、
 誠の友人がいない人。
6・男の嫉妬は女より激しい。
7・自分では何もしないし、出来ない人に限って
 人の欠点を追及し、正論を言う。
8・70歳を過ぎてもなおこんな言動をする人たちと
 決して付き合ってはならない。
 後せいぜい10年しか残り時間がないのに、
 今なお、自分を主張し、我欲を捨てることの出来ない
 哀れな人達と一緒にいても時間の無駄。



大好きな人と、大好きなことをしながら、
個性的に生きて生きたいと近ごろいっぱい
いっぱい思うようになりました。

     2010.5.19日    平塩清種
 

最近、今までに経験したことがなかった悔しくて腹立たしい現実につつまれた。
何日も年甲斐もなく落ち込んでしまったけれど、石川啄木の短歌集(一握の砂)の中の一節・・・・
  負けたるも我にてありき
  争いのもとも我なりしと
   今は思えり
という心情の中に悔しさを閉じ込めてこえていこうと思った。

 いま自分で自分に言いきかせるために
こんな言葉を毎日反芻し ている。

   * 生きていくということ

いま起きている出来事は
自分の人生にとって
全て必要な出来事だと
受け入れ、
感謝し、
そして 喜び、
決して愚痴を言わず
腹を立てず
人のせいにもせず
今日一日を笑って終えられるよう
心安らかに過ごします

これを大きな声を出して読んでいると不思議と心が穏やかになる

     2010・5・14日 




    初夏の香り


時計の針を前に進めると希望となり
後に戻せば思い出に変わる
顧みれば辛く悲しい出来事や
苦しみさえも
年月の彼方に霞みゆき
いつしか懐かしい思い出として
心に刻まれていく


昔日の日々
針が動かず
こころ懊悩とした切ない想い出がある
一筋の可能性を求めて
針を進めることも出来ず
過去として昇華させる勇気もなく
凝然としてその場に立ち尽くした 時の経過は
焦燥感を伴う
無為にして便々とした人生を歩んでいるのと
 同じ位置に存在していた


五月のさわやかな風が吹き
僕の心と身体を通り抜け
季節の中へ全ての憂いを
風化させてくれたはずなのに
同じ日の同じ夕暮れの中で
時を刻んだ過ぎた日の淡き想い出が
今も心に蘇える


時移り齢を重ねた今
あの日と同じ風が吹く

あの山の向こうに僕の故郷がある
あの雲の流れるその先に
 過ぎた僕の青春がある

さわやかな緑色した風が吹き
後少しで夏の中

ゆっくりと
たおやかに
季節の中を五月がいく

           2010・5・11日    










*  あの時

外は万だの桜が舞っていた
その花を見ることもなく
兄はしとしとと降る雨の中へ
雨と一緒に眠るように消えていった

兄との別れは
悲しいはずなのに
何故か不思議なほど
冷静に死を受け入れられた

それはおそらく消えゆく兄の命を支えようとする
彼をとりまく周りの人達の情けを
十分感じていたからだと思う

家族や友人を始めとした
沢山の人達の兄へと向かう心が
私をして
死にゆく兄の悲しみを受け入れ
淋しさを共感し
苦しみを共にしたのだと思う

人はいつか死ぬ
私もいつか必ず死ぬ
人は自分の命を自分で支えられなくなった時
その命を支えるために
一生懸命になってくれる回りの人たちの
優しさという心の重さが
その人が生きてきた
命の重さなのだと思う

時がきて
私が旅立つその時は
ほんの少しの友人と
愛する家族に寄り添われ
痛みもなく 悲しみもなく
静かに 静かに目を見とじて・・・・・

桜が咲いて
桜が散って
 春がゆっくりと遠ざかる

          2010.4.19日   発表




* 一人からみんなへ・・・・・ 散文

人は生きていく限り一人ぼっちでは生きていけません。
人は人として人とのつながりの中で日々を生き、
元気を貰います。

心がいつしか目には見えない線を越えて
相手に近づいていく時の、人恋しさや心の昂ぶりは
たとえ、それが切なくとも、そして儚くとも、それはそれは美しいものなのです。
同じ時代を生きる見も知らぬ人達とも
喜びや哀しみの中で時を共有したと思っています。

淋しさ、侘しさ、別れ、切なさ、辛さ、そんな心の起伏に寄り添って生きていけたらどんなに幸せだろうか。

怠惰に過ぎ行く何気ない日々の営みの中で、
心が重なり合う人の存在は
人の人生を劇的に変えていくのです。


            2010・4・2 日

 


     * 春がきた 

冬の間 はっきりと見えていた山並みが 
三月の声とともに
霞がかかってぼんやりと浮かぶ
川面もぬるんで水遊び
日脚がのびて心が華やぐ

春色 黄色が
日ごとに変わり
陽炎ゆらゆら春が息吹く
穏やかな春の色をした風が吹き
椿が咲いて鶯が鳴く

日ごとに寒さがゆるんで
近づく春の足音がする
弥生 染色月 夢見月
啓蟄 陽炎 春霞
春を伝える言葉が躍る

時は今 白色から黄色へと
心を春が埋めつくす

色も鮮やかに染まるこの中へ
散り去りて
父母、兄よ、我が姉よ
春なのに 春なのに・・・・・    

        2010・3・26日  発表

閑話休題・・・

僕は26歳のときから父の庇護を離れて独立した。
小さな会社だったけれど、みんなで力を合わせて少しずつ法人としての形を成し、紆余曲折はあったけど曲がりなりにも少しは廻りに知られる企業となった。
齢を重ねた今、
その企業を存続させる気力がうせてきたように思う。
その時折の現実に心にときめきガなくなってきた。
そろそろ引き際かな-としみじみと我が人生を総括している。
今日まで、喜びも苦しみも尋常ではなかったけれど、
省みて全てが私にとって必要な出来事であったと懐旧している。
これからは僕の残された命の時間を
 大好きな人達と
 大好きなことをしながら
暮らしていけたらと思うたびに
なんだかだんだん心が軽くなっていく、
春の一日の僕の思いです。
 


    * 春の一日の雑感

なんだか一日の終わりが早くて、焦燥感に襲われることがある。
これでいいんだと思う日もあるし、これでいいんだろうか?
もう少し違った一日を送れるのではないか?
などと考えてしまうこともある。
日々の時の経過が切なくもあり、淋しくもあり。
朝がきて、昼が通り過ぎ、夜が静寂につつまれ、また朝が来て、いつものような一日が繰り返される。
僕の命の存在理由は何だろう?
僕は何をするために今日を生きるか?
僕は他の人に喜ばれているか
僕は社会に役に立っているか
僕は人に頼られているか
僕は人に必要とされているか
僕は友達がいるか
僕は悲しみを分かち合う人がいるか
僕は人に愛されているか

振り向けば何もない、振り仰げば 何も見えず 静謐なる時の中でただ溜息混じりに季節が遠ざかる。
近ごろ僕はなんだかこんなことを考える時間が多くなったように思う。
    
               2010・3・12日  









 *  春が来た


冬の間 はっきりと見えていた山並みが
三月の声とともに
霞がかかってぼんやりと浮かぶ
川面もぬるんで水遊び
日脚がのびて心華やぐ

春色 黄色が日ごとに加わり
陽炎ゆらゆら春が息吹く
穏やかな春の色した風が吹き
椿が咲いてウグイスが鳴く

日ごとに寒さが緩んで
近づく春の足音がする
弥生 染色月 夢見月
啓蟄 かげろう 春霞
 春を伝える言葉が躍る

時は今
白色から黄色へと
心を春が埋め尽くす
色も鮮やかに染まるこの中へ
散り去りて
父 母 兄よ 我が姉よ
春なのに 春なのに ・・・・


            2010・3・5   










* 終の日に

生まれいでたることに感謝し
生きていることに感謝し
わが身を支えてくれる人に感謝し
死にゆく時も満足し
我が人生は美しかったと
感謝をして逝く人の旅立ちは
すでに神の領域を凌駕するにふさわしい

老いたがゆえの引き際も
老いたがゆえの死に際も
過ごしてきた歳月の労りを考えれば
 その姿は
  切なくとも 美しい


       2010・2・10  発表



         

     * 去年 今年

冬の晴れ間
窓ガラスから差し込む
 日差しの色が
はっきりと初冬の色と違う

秋の終わりから
日ごとに弱まってきた日差しが
明日はもっと
明るくなるだろうと思わせる
色彩に変わってきた

冬の日溜りの中で
草木とともに
 春を待つ


*小寒から大寒の間、つまり寒の内に賀状返しや喪中ハガキを送って、賀状を送ってきた知人に声を掛け合うのが寒中見舞い。
福寿草、寒菊、寒椿など、人々の心を春へと向かわせる、
一月とはそんな月。 

       2010・1・16 日 




   * 静かな静かな時の流れに


風に舞うような雨が降っている
しばらくすると雪に変わった
冬が時の中で息をひそめて佇み
名も知らぬ花の小さな芽に話しかける

北風に耐え
やがてくる 
春を待つその姿は
いじらしくもあり
哀れでもある

今年こそ
前ばかり見て走り抜けるのを止めよう
急ぐのをやめて
ゆっくりと歩いていこう
人より少し違う道になるかもしれないけれど
一日の終わるとき
今日も楽しかったと喜べる
そんな年にしてみたい

 たった二人の静かな年の初め
  妻の笑顔に包まれて・・・

          2010・1・5日    ひらしお


あけまして おめでとうございます。
一日の経つのが早くて、時の流れに心がついていきません。
僕はこの年になってもしたいことがいっぱいあります。
しておきたいことも沢山あります。
心にときめきもあるし、せつなさも抱懐しています。
いつの日か終の命がおとずれたとき、決して慌てず、決してうろたえず、堂々と我が生涯を閉じるために
今日の日を悔いなく過ごしたいものと思っています。
    
 良い年になりますように

                 平塩 清種





あと少しで今年も終わりですね
 来年のいまごろ僕はどうしているのかな-
 北風寒きやぶかげに
 ビワの花作年の暮れ
 良いお年をと願いつつ 

    2009.12.29日   平塩 清種     









*  過ぎていく季節に染まる

日々の瑣事に心を奪われ
夕焼けがどんなに心に染みるか
曙光がどれだけ希望をかきたてるか
月明かりがどのくらい心を癒してくれるのか
ゆっくりと景色に心を重ねるゆとりもなく
今年もまた一心不乱に日々を駆け抜けた

振り返ればもう年の暮れ

悲しいと思うほど足早に過ぎていく季節の中で
自然の中の小さな命に思いを重ね
これからも争いのない
閑寂な日々を刻んでいきたいと思う

耳を澄ますと
木々の枝や葉のそれぞれが
ささやいている声が聞こえてくる

人間の耳にはとうてい聞こえそうにもない
その僅かな音色が
はっきりと聞こえてくる・・・

僕はそういう人生を送りたいと思っている

               2009.12.14日



       

     * なんだかちょっと 負け惜しみ

別に悲しいわけではありません
ただ
歩いても
走っても
とにかくあなたに追いつけない

どんなに努力しても
どんなに手をのばしても
あなたに追いつけないのです
 それが悔しいだけなんです

その悔しさが
いつしかせつなさに変わって
 憂鬱になるだけなんです

日常のなにげない事象の中で
ふっと私の心の中に
今日のあなたの残像がしのびこむ
 ただそれだけが悔しいのです

だから誤解しないでください
 別に悲しいわけではありませんから
 
        2009.12.3日   発表


        


* お詫びいたします

ずいぶん長い間HPの更改をしていません。
PCの故障で更改ペ−ジが開かなくなり、
修理に今日までかかりました。明日からまた作品を発表したいと思いますので、よろしくお願いいたします。


    2009・12・1日   平塩清種




        * 言葉の源泉

人は人を好きになるから
伝えたい気持ちが生まれ
それが言葉となって表に出てくるのではないでしようか
好きな人に自分の思いを伝えるために
心の中で言葉を探します
どうすれば想いが届けられるか
どんな言葉で伝えれば心を開いてくれるのか
そんなことを一生懸命考えながら
言葉を紡ぎ出していきます

たとえ
伝わらなくても
想いが届かなかったとしても
伝えようと言葉を探し
届けようと懸命に努力したことは
決して無駄にはなりません
そういう努力が
言語力を養う一番の力になるからです

思いを伝え
相手を理解するのは
全て言葉という媒体を通じてなされます
人は言葉を通してコミニケ−ションを確立します

伝えたい想いや届けたい心があっても
そんな心情を言葉に表すのは
苦手だからとか面倒だと自己擁護をし
言葉に表す努力もしないで
その時々の事象に刹那的に対応していると
心の中に言葉が入ってこない
人の心を打つ言葉の一つも醸成されないと思うのですが

言葉を知らないということは
自己表現の機会が少ないということでもあるし
人生において大きな損失でもあります
こういう発想が基盤になって
今日も新しい言葉を修得する努力をしている
これが僕が恋愛詩を書く理由のひとつです。

         2009・10・28 日   発表




* 自己という名の個性

他人がするから私もする
他人がしないから私もしない

こういう人は
自己からの逃避なのだと思う
自分がどうしたいかより
他人がどう思うかを気にして生きる人は
自分らしさがなくなり
個性の喪失に繋がってくる

傍目を気にして
自分のしたいことをしないでいると
命の果てるとき
社会や誰かを恨みそうになる

今やれること
今しか出来ないことを
ただひたすら夢中になってやってみよう

生きている意味が
わかるようになります
きっとそうなりますから

         2009・10・21日  発表  




* 近ごろ時の経つのがやたら早く感じられる。
社会から必要とされているという実感がある時、
日々の時間の経過が遅く感じられるといい、
年齢を重ねるごとに社会における自分の存在感が
薄れていくにつれ、時間の経過が早くなるという。
  
今の自分に不足している物は何かを考えるのではなく、
今の自分が出来る事は何かを考えて生きていかなくては
生きていくうえで個性がなくなり、個人や社会人としての
逞しさを失う。

他人と同じように生きて、同じように死んでいくなんて、
僕は虚しいと考える。 
僕しか出来ない生き方をして、個性あふれる日々を送り、
生まれてきて良かったと満足しながら日々を刻み、
やがて命の終わりがおとずれた時、
愛する家族や、数人の友に見守られながら、
静かに旅立ちたいと思っている。

        2009・10・4日  発表   

      

     * 愁眉を開く


頂点に立つことばかり考えて 
今日まで
人に追われ
人を追い続けけた

良いことも沢山してきた自信はあるけれど
その分だけ悪行を重ねてきたような気がする

人を利用し
人を悲しませ
我が身のみの幸せを優先してきた

僕が歩んだ足跡を認めてくれる人もいるけれど
憎しみの対象にされたことのほうが多かったように思う

言い訳することも叶わず
悔しさのため暗然とした日々を耐えた

そして今
過ぎ去った半生を振り返ると
心定まらず
苦しきことのみ甦り
楽しいことなど何も思い出せない

一人で走り続けた幾星霜
あまりの孤独に懊悩し
心は季節の中を彷徨った

この悲しみを乗り越えたら
僕はきっと他の場所に辿りつけると
我が身を励ましながら
いくつもの春を越え
いくつもの冬に包まれ
余儀ない齢を重ねてきた

そして今
積年の精励から開放され
数々の懐旧を
目や心に遊ばせながら
僕は今
麗らかな悟りの入り口に向かいつつある

願わくば
あとひとつ・・・・
僕の人生を認めてくれ
僕が重ねた数々の間違いを
心ならずも許してくれ
踏みしめた僕の道程を
少しでいいから誉めてくれる
そんな愛する人を連れて
僕の旅路の終わりへと向かいたい

    
           2009.9.24日   平塩清種


     









*人生の抱懐

私がこの世に残したものは何か
私がこの世に存在した理由は何か
他人に優しかったか
他人に尽くしたか
他人の痛みを共有したか

私がこの世で得たものは何か    
私がこの世で失ったものは何か
他人を蔑視し
他人を誹謗し
他人を悲しませ
沢山の嘘もついてきた

この世の中で
完全な人間などいないのだからと俯瞰しても
わが身の醜さに
脱魂の思いで逡巡する

今日まで
他人に役立ち
他人に必要とされる人生ではなかったように思うけれど
こんな私でも
時は
残された日々を
美しいものや感動の中へ
私を誘ってくれるだろうか

人を疑い 
人を憎み
人を羨む
そんな思いで人生の残り時間を
消費したくないと思う

いっぱいいっぱい不実を重ね
今やっと私も
此処までまでたどりついた


         2009.9.16日  発表





 * 愁眉を開く

頂点に立つことばかり考えて
今日まで
人に追われ
人を追い続けた

良いことも沢山してきた自信はあるけど
その分だけ悪行を重ねてきたような気がする

人を利用し
人を悲しませ
わが身のみの幸せを優先させてきた

僕の歩んだ足跡を認めてくれる人もいるけれど
憎しみの対象にされたことのほうが多かったように思う

言い訳をする心の余裕もなく
悔しさのため暗然とした日々を耐えた

そして今
過ぎ去った半生を振り返ると
心定まらず 悲しいことのみ甦り
楽しいことなど
何もなかったように思えてならない

一人で走り続けた幾星霜
時にはあまりの孤独に懊悩し
心は季節の中で彷徨った

この悲しみを乗り越えたら
僕はきっと別の世界に辿りつけると
わが身を励ましながら
いくつもの春を越え
いくつもの冬に包まれ
余儀ない齢を重ねてきた

そして今
積年の精励から解放され
数々の懐旧を
目や心に遊ばせながら
麗らかな悟りの入り口に向かいながらも
こころ寂滅できないわが身がもどかしい



願わくば
あとひとつ・・・

僕の人生を
 認めてくれ
心ならずも僕が重ねたかなりの罪障を
 許してくれ
踏みしめた僕の道程を
 誉めてくれる

そんな愛する人を連れて
 長き旅路の終わりへと向かいたい




         2009.9.8日     発表



 


    * 足元を照らす

闇夜で困っている人がいるとき
遠くの灯りを示して励ます灯りよりも
いま立っているその足元を
照らし続ける灯りのほうが
そういう人にとっては  
よほど大切なのではなかろうか

命を大切にと
何百回 何千回といわれるよりも
今のあなたが大切
今のあなたが必要なんだと言われるほうが
生きていくうえで
より力になれるのではないだろうか

他人からみて
自分という人間が
そういう灯りとなって
人の足元を照らし続ける
そういう人間であるかどうかを考えながら
心をこめて
今日の日を送りたいものだと思う

僕はきみに将来の夢を語ることは出来ない
でも今日一日の夢を
形として表現することは出来る

現実は生活
夢は物語

現実は夢に支えられて存在し
夢は現実を継続する力となって今日を生きる

夢はどこまでいつても夢だから
夢の中で夢に揺られて生きていけばいい

僕はそういう灯りとなってきみの足元を照らし続けたい

        2009・8・20     ひらしお

     





    *  生きていく意味

どうでもいいことに振り回され
目の前の小さな出来事に動揺し
傷つくことを恐れて
強がってしまう

素直になれなくて後悔し
思いを伝えられなくて
淋しくなる
素直じゃないと哀しいし
素直になれなくて悔しくなる

好きという思いを言葉に託し
一生懸命伝えていくと
そんな思いが深まって
どんどん自分が素直になっていく

好きだという思いが
心の中にいっぱいになると
いつしか自分のことより
相手のことが大切に思えてくる
これが人を愛するということ

愛する気持ちが
今日から明日へ
明日から明後日へと
そして
命の終わりを迎えるまで続いていくことが
生きてきた証なんだと思う

心から会いたいと思う人がいたという想い出が
生まれてきて良かった思える瞬間を
作り出すのだと思います

人生なんて
淋しさを積み重ねるのではなく
喜びを積み重ねるものだから
あなたを愛し
あなたに愛されながら
ゆっくりとたおやかに
過ぎていく時を刻んでいきたいと思います
それが僕の
生きていく意味・・・

          2009.8.13日   発表


明日からお盆です。
明日田舎に帰ります。
父母や兄が眠っていますから、久しぶりに会いに出かけます。
私の故郷は車で2時間くらいかかるので大変だけど、それでも会いに行くと不思議と心が豊かになります。
こういう時、日本人だな-と思います。

   



* 空蝉  

庭の木々に蝉のぬけがらが残っている。

空蝉とはいわゆる蝉のぬけがら。
昔の人は蝉のぬけがらを
こんなきれいな言葉で表現したんですねぇ-。

たった10日間の命を精一杯生きて、はかなくも消えていく。
そんな蝉の一生を、人の命の儚さとたとえたのですね。

今朝、目覚めると庭の片隅にお腹を上に向けて蝉が死んでいた。
多分昨日まで隣の公園の大きな木に止まって
一生懸命鳴いていたのだろうに。
土に返してあげようと手にとった。
死んでいると思った蝉はまだ生きていたのだろう、
大きく羽ばたいて遠くに飛んだ。
あと数日の命だろうに、
どこで何をするために飛んだのだろうか?

蝉取りに家族みんなで
故郷の野山を駆け回った過ぎし夏の日々。
そんな父も、母も、兄も、姉もみんな逝った。

やがて私も消えていく。

飛び立つ瞬間の蝉の鼓動がいつまでも手に残っている。
尽き果てる前の命の鼓動が、亡き人達の最期の鼓動と重なる。
儚きは 人の命の哀しみよ。


   2009.8.2日   平塩 清種





* 一緒に暮らさないか


よろよろと野良猫が歩く
目脂で片目がつぶれかかった相貌と
やせて憔悴しきった姿
どこで手に入れたか
残滓の竹輪を銜えている

左に曲がった小さな路地の
壊れかかった板塀のところで
子猫が出てきた

親猫は竹輪を口から放して
子猫に与えた
うなり声を上げて子猫が食べる
親猫は地面に頭をつけて
倒れるように平臥した

さぞや自分も
 空腹だろうに 食べたかろうに
わが子を思い わが子をかばう親心
自分の飢渇を我慢する自己犠牲の心
動物でも
こんな心がある
 こんな愛がある

人間を信じれない無情の日々
世の中の不条理に耐え
言われなき恥辱に耐えなければならない
 辛苦の日々
誰にもかまってもらえない孤独な心
誰からも愛されない淋しい夜
そういう思いがきっとある
人間と同じ心がきっとある

彼らが人間より下等と談じるのは
人間の小賢しい思い上がり
彼らに慈悲の心が湧かない者に
世の哀歓を説く資格はない

彼らは悲しいとき
涙を流して泣くのです
嬉しいときは相好をくずして笑うのです
耳を澄まし 心を澄まし
彼らの仕種に心を重ねよう
きっと彼らと会話が出来る

星空のもと
親猫と子猫は空腹に耐え
夜の静寂の中で
身体を寄せ合って必死で生きている

僕はというと 今
ほどよくお腹も満たされて
穏やかな環境の中で
眠りにつこうとしている
時計の秒音が彼らの哀しみの溜息と重なり
 忸怩たる時が刻まれていく

夜が明けたら
急いで彼らのもとに行こう!
そして僕の家でもいいかと尋ねてみよう
一緒に暮らさないかと
 まっすぐ目を見て尋ねてみよう!

    2009.7.27日    ひらしお





*物を書くということ

最近なかなか作品を発表できず、
少々焦燥感に包まれています。
この前、新潟に行きました。
その地の読者の方々とお話をしました。

皆様一応に質問されたのは、
僕がどんな状態の時に作品が生まれるのかということでした。

哀しくせつない作品は、辛い時に出来上がり、
楽しい作品は心が前向きな時に作られるのかということでした。

僕は悲しいときや辛いときには作品が構成できない。
それらを乗り切った後から
そういう環境の言葉が生まれるのですとお答えしたら、
そういうものかと変に感心していただきました。

物を書く時、作者は自分なりにいろんな背景を必要とします。
何もなく何の感動もなければ作品を完成させることは無理です。
だから僕はいつも心が揺られる環境を必要としている。

          2009.7.22日   ひらしお




* せつなきは 過ぎし日の思い出


帰りの電車の人ごみの中
あなたの香りに振り向く

次の駅で降りたら
偶然あなたに会えそうで
寄り道さそう過ぎた日の思い出

目を閉じるとせつなさが
季節の中に迷い込み
彷徨いながらみる夢は
眩しいほどの夢物語

あまりに広い夜空をみれば
あなたの笑顔が星になる

眠りに帰るその道で
私の心が笑って泣いた

              平塩清種




*今まで他のアドレスで開設していたブログを閉鎖して
これからはこのホ−ムペ−ジだけに絞って
私の自己表現をしてみたいと思います。     


このホ−ムペ−ジは人生詩を書き、
ブログには恋愛詩を書き表現してきましたが、
本日からブログをやめてホ−ムペ−ジのみで私の心を
表現していきたいと思っています。
叙情詩の中の恋愛詩や人生詩などを
可能な限り沢山発表いたします。

    2009.7.10    平塩 清種







*  提言

相手との信頼関係があれば
少々きつく叱っても大丈夫
ただ
叱るときはその行為だけを叱り
誉めるときは
その人の全てを
まるごと誉めるようにする
人はただこれだけで
 動くのです

    2009.6.25日    発表


* 個性について語ろう


個性的に生きるということは
自分の好みにあった生き方をするということ

物事を為すとき 
有利 不利で考えるのではなく
好きだからするという生き方が大切である

好きなことをすれば
物事に積極的になれるし楽しくなれる
楽しくやっていると周囲に人が集まり
それなりの人間関係が出来てくる

今の自分に何が不足しているかを考える前に
何が好きかを追求すれば
それが個性的な生き方に繋がっていく

長くもない道程を
つつがなく漫然として歩き続けるか
いかにもあの人らしいという生き方の中に
わが身をおくか
それは
その人の持つ個性の強弱に比例する


        2009.5.24日  発表




* 愛する人との別離

人はみな
愛する人との
辛い死別に耐えながら
人生という時を重ねていく

愛する人の死は
残された者に
人生の意義や
命の尊さ 儚さを 
教えてくれる理です

そして
彷徨う心を癒してくれるくれるものは
愛の深さと時の流れです

心を癒す その時は
亡き人が
あなたにおくる
 愛と魂の贈り物なのです

              2009.5.2日   



   * 小さなほとけさま

人として一番辛くて淋しいことは
かかわるべき人が誰もいないことです
喜びや悲しみをわかちあう人がいれば
人はみな輝いて生きていける
幸せとはつまり そういうものだと思います

若き時 若さゆえの情熱を力にして
無限の可能性を信じて歩いてきた
形のない幸せよりも
顕現化された華々しさが欲しかった

人は形についてくると確信していた
命の価値をはかる物差しは
まぎれもなく 
齟齬された形という価値観であった

残された命の時を考える年になった今
得る幸せよりも
捨てる充実感のほうが
はるかに大きいと考えられるようになった

泣いて苦しんで
耐えた耐え抜いて
辛酸を越えて集めてきたものを
これからは ためらわずに捨て去ろうと思う

捨て去って 捨てきって
我が手の中に残るものが何もなくなった時
一人で恬淡として旅立ちたいと考えている

そして時が流れていつの日か
残していった愛しきものの手のひらに
小さな小さな仏様になつて
帰ってこようと思う

はらはらと舞い落ちる花びらとなって
 いつか必ず帰ってこようと思う

               2009.4.5   発表





     * 過ぎていく日々の中で

安心して眠れる家があります
将来を託す子供がいます
夢を共有する友もいます
詩情に揺れる心があります
ときめきに
心が染まる瞬間があります
時を超え
郷愁をいざなう故郷があります
蒼い空 白い雲
そして
四季に彩を返る
木々に包まれています
粛然としてこころ自然に入れば
 周りの景色が全て優しく映ります

長じるにしたがって
社会に役立つ仕事をしているという
自覚があります

時の中で自分の存在感を
感じることが出来ます

そして今
死をも享受する死生観をも
てに入れようとしています

称賛されるべき
地位も名誉も肩書きもありませんが
静謐なる日々の営みの中で
 今わたしは
   幸せなのです


       2009.3.15日   発表




* わが子よ 

本当に悲しい人は
 悲しがらない

本当に辛い人は
 辛がらない

本当に泣きたい人は
 泣かない

だから
そんなことで泣くなんて
 おかしいよ


泣けるということは
 お前の心に
  まだ余裕があるということ

明日はきっと違う自分になる
 なれないかもしれないけれど
  なろうと思う気持ちを持つことが大切なんだ

明日はきっといいことがある
 明日はきっといい日になる

            2009.2.25    






     *雪の夜に

お前達にとって
人生の最良の師はと聞かれたら
ためらわずに
 自分の過去と答えなさい

今日まで我が身に起きた
さまざまな出来事は
 よいことも 悪いことも
 全てに意味があり
 必要なことだったと
我が運命を受け入れる気持ちが湧いたとき
 心が定まり行く道が決まるのです

降りやまぬ雪の降る夜に
明日旅立つ子供達に
 僕が伝えた言葉です。
   

    2009.2.10日     発表



* 僕の世界

  大好きな人と
  大好きなことを
  好奇心旺盛に
  個性的に生きていく

      これが僕の信条。

僕は物書きの他に、演奏活動もする。
いろんなホ−ルやホテルなんかで演奏したり、ボランティアで病院や介護施設もまわる。
そういう活動を通じていろんな出会いを重ねていく。
これからまだまだいろんなことをしてみたいと思いながら、
もうこれでいい、これでいいと納得したり悔やんでみたり、そうやって僕の一日が過ぎていく。     


            2009.1.30日   

* 今を生きる

人は年輪を重ねると
外観的な衰ええと
おいたがゆえの寂しさを
甘受する心のおおらかさが必要となる

この反する二つの心の狭間で
思いが振り子のように揺れ動く

齢若き頃は時間と闘った
これからは孤独という時間と闘わなければならない
ただ孤独という言葉にたじろぎ
孤独という時の経過を嘆くのは
今日までの人生が
不覚悟であったということでもある

人が我が手に出来る時間は
過去でもなく将来でもなく
過ぎていく今という刹那の時間だけ

これからの残りの時間を
どういう人と
どういう係わり合いをもち
どういう人生を送りたいのか
透徹した思惟をもって
今のこの時を
生きていきたいと思う

人はいつか動けなくなる
いつか歩けなくなる
だから
そのときがくるまで
歩き続けなければならない

普通に生き 普通に死なないために
行く道を定めて歩き続けなければならない

あれを待ち これを待ち
 心波立つ季節の中で
  またひとつ僕は年を重ねていく

              2009.1.17日  発表





あけましておめでとうございます。
よい年になりますよう祈ります。

    1.2日内に新しい作品を掲載します。
    もう少しお待ちください。

     2009.1.6日   ひらしお きよたね





今年も後一日で終わります。
皆様にとって今年はどんな一年でしたか。
私はたくさんの人との出合いの中で、
心をひかれる方との出会いを経験した、
本当に楽しい一年でした。
私もだいぶ年齢を重ねましたので、残された日々を思い残すことのないように、心して暮らして生きたいと思います。
来る年がよい年になりますように祈りながら、
本年を結びます。
 
             2008.12.30日   平塩 清種




* ありがとう

ありがとうは有り難いが変化して出来た言葉
説明を変えれば
めったに受けることのない恩恵や出来事ということ

めぐる命の周りには
思いもよらない不思議なことが満ち溢れている

僕が生まれたこと
 あなたが生まれたこと
僕が生きているということ
 あなたが生きているということ
あなたが歩き
 僕がここにいるということ

そして
いつか訪れる別れさえも
 偶然から生まれた奇跡のかさねあわせ

この奇跡という事実に対し
どんなに心をこめて感謝の気持ちを表しても
思いの一欠けらさえも
伝えきれないもどかしさがある

あなたに出会い
 あなたに心を奪われ
あなたを愛し
 片時も離れずあなたの気配を感じることが出来る
そんなひとつの物語は
 淡く漂う奇跡という名の人生の出来事

だから
今日の日を
決して流れず 流されず
時を怠惰に過ごすことなく
常に新鮮さを失わず
感謝の気持ちを抱懐しながら
あなたのそばにいたいと思います

ありがとうと何回 言っても
どんなに思いをこめて言ったとしても
思い描く僕の心を伝えきれない

今も そして これからも
僕があなたに出来ることは何もない
何もないけど
せめて
思いの全てを ありがとうの言葉に託し
あなたに届けたいと思う

感謝とともに
ありがとうをあなたに届け続けたいと思う

 あと少しで年の暮れ
  思いを残して年の暮れ・・・

          2008.12.10日   平塩 清種





* 故郷の夕日
  

この澄み渡る空気の中で
積年の哀しみを消し去ろう

日の暮れの紅色に香る風に吹かれて
足を投げ出し
何も言わず 何も語らず
海の彼方に沈む夕日に染まろう

心に染みこむ水の冷たさ
誰一人過去の共有なき心の落魄

時の流れがゆっくりで
あたりの景色があまりに静寂で
山や海や家々が蒼然として立ちすくむ

無垢で純なる心と向き合うには
故郷を背景として
果てしなく続く静けさの中に
わが身をおくしか術がない

僕はこの静寂とした故郷の
夕暮れにつつまれた海山によりかかり
 過去と将来を繋いでいく


        2008.11.16日   発表




* 生きていく価値観    


老いさらばえてなを
地位や名誉に
固守する人がいる
齢を重ねるということは
今日まで
我が身につけたものを
ひとつづつ ひとつづつ
捨てていくということ
そして
人間関係も
 ひとりづつ減少し
最期は
2.3人の友に囲まれて
我が命の終を
迎えたいと思う

無名のままに時を重ね
無名であるからこそ
 くつろぎが生まれる

 僕はそういう命の落日を迎えたい


    

        2008.10.10日    ひらしお





* 新刊を発刊しました



タイトル・・・

口語体抒情詩

 いつも好き
  ずっと好き
   たまらなく好き

新書版、168P
単価、800円(税抜き)
出版社、LC出版社 

 
著者・・・平塩 清種

   







 *上記のタイトルで新刊を発刊しました。
購入ご希望の方はお近くの有名書店で上記の項目を指示してご注文ください。
万一、在庫がない場合、恐縮ですが、このHPの書籍注文のコ−ナ−からご注文いただくか、紀伊国屋書店広島店・・・
 
 電話   082.225.3232     
 FAx  082.211.0223

あて、上記項目を記載の上、
FAXでご注文くだされば幸甚です。       
   
     2008.9.12日   ひらしお きよたね

     

* 絆

人と人を繋ぐものは対話
自分を伝え 相手を理解するために
人は対話が必要
その言葉なくして
人としての矜持も忖度の心も生まれてこない

この世に
対話なくして繋げるものがあるとするなら
 それは絆

生きていくということは
その絆を探す旅のようなものと解釈している

結んだ絆を決して軽んじることなく
決して離さず 諦めず
尽くし 尽くされて
より深く より強く 結び合いたい

そのために
たとえて我が生涯
うたかたの露となろうとも
省みて悔いなき人生の結実のために
限りあるわが命の時間を
燃え尽きたいと思う
長じたる今
 僕はこんなことを考えるようになった

              2008.8.29日




死への孤独感や
寂寥感を克服し
自分を救いだす絶対の方法は
死を隠さないことです
隠すから孤独になるのです

生まれる時も沢山の人の力をかりて
 生まれてきた
死ぬ時も沢山の人に力をかしてもらって
 旅立ちたいと思う

死について語り
死の恐怖を訴えながら
自己実現の作業をしていく時
人の心や
人の同情までも
病と戦う力に変わる時がある

泣いて 騒いで あの世に旅立っても
 僕は それはそれでいい死に方だと思っている

   
                    2008.8.2日




目的をもつて
日々を歩む時
たとえ 
老いたりといえども
その人の老いは
老いをもって
老いといわず
人生の円熟という

目的をもつて
人生を歩む時
たとえ
命の終を迎えたとしても
その人の死は
死をもつて死といわず
人生の結実という

          2008.7.9日  発表



夢は夢であっても
夢がないより
夢があるから
いつも夢の中で
 漂って生きていたい
 
 夢は現実に
 現実は夢のように
 私はそういう生き方が理想

         2008.6.20日  発表






*この秋 10月15日に私の新刊新書本で発刊いたします。
タイトル、 いつも好き ずっと好き たまらなく好き。です
口語体の恋愛詩を上梓いたします。
全国の有名書店においています。
もしくは各地の書店で作者名、 タイトル<
出版社(ライフサイクル カルチャ−クラブ 書籍部)
を指示戴きご注文ください。


   * 平塩 清種 
言の葉 の世界 として
   下記アドレスにてブログを
 開設しています。
   ぜひアクセスしてください。
 
  ブログアドレス  
http://hirashio.blog117.fc2.com/


        
     * 大人の責任と提言

子育ての自明の理
それは
個性と自由のけじめを厳しく教え
行きたい学校と
帰りたい学校をどうやってつくるか
たったこの三つです

子供との信頼関係があれば
少々きつく叱っても大丈夫
ただ
叱るときはその行為だけを叱り
誉めるときはその子のすべてを
まるごと誉めるようにする
子供はね
ただそれだけで動くのですよ
     



*
5月の詩情

情けないと思うことがあります
それは
我が意が伝わらず
ついイライラして
怒ってしまった時です

虚しいと思うことがあります
それは
本当の自分を偽って
見栄を張って
嘘をついた時です

焦ってしまう事があります
それは
目標設定が定まらず
達成への追求心が
減少してきた時です

侘しいと思うことがあります
それは
卑小で弱い自分なのに
精一杯強がって
振舞っている時です

悲しいと思うことがあります
それは
心迷うその時に
すがるべき何ものもないことを
自覚した時です

せつないと思うことがあります
それは
あなたと目線が合わなくなったことです

淋しいと思うことがあります
それは
あなたが居なくなったことを
淋しいと思わなくなったことです

人はみなこうやって こうやつて
人情の機微を悟っていくのでしょうか

四季の移ろいに
我が命を託し
季節粛粛と流れる中で
思い出を
目や心に遊ばせながら
過ぎ行く日々を重ねたいと思う

 私のひとつの青春です・・・

             2008.5.15日   発表


     
    

* 心が調えば

ありのままの自分でいれば
 安らかなのに
気をつかわなくてもいいことに
気をつかい
自分をよく見せたいと
無理をする
隠し事をするから
落ちつかず
嘘をつくから
辛くなる
悩み不安の原因は
欲という名の虚栄心




*自にあった生活をし、ありのままの自分で過ごし、決して実力以上の自分として、人によく思われたい、などと考えないことが大切な生き方だと、近ごろしみじみ思うようになりました。
   



 4月の詩情

* 過ぎし日と来し日々

過去を省みる事は簡単なこと
そこには過ごしてきた時間と
間違いなくそこに存在したという事実が
残像となって記憶されているから

その過去ゆえの後悔もあるが
その過去ゆえの喜びもある
しかし
未来に向かって生きることはきわめて困難
それは未来の中に存在する時や事象の運命さえも
何一つ我が意のままにならないから
不安でもあり 怖くもあり 
 哀しくもあり 空虚でさえもある

それでも人は
この不確実な未来に向かいながらもなを
生きつづけなければならない

ただ生きることを難しく考えてしまうと
生きていることが息苦しくなる
生きる目的なんか何も見いだせなくてもいい
ただ、なんとなく生きてきただけでも
尊い事実なのである

今日まで
自然界の幾多数多の命の犠牲に成り立つ
 我が命の尊厳を省みる時
断じて自らの手で
自らの命を絶ってはならない

生きて社会に存在しているということが
すなわち社会への恩返し

人と生まれ出で
今日の日まで後世に残すべき何ものもなく
ただ、ただ平凡に齢を重ねてきたけれど
生きてきたというだけでこの世に存在した理由がある

未来が希望色に染まろうと
未来が虚無感に塗りつぶされようと
人は人として人となるべく
現在をいき続けなければならない

それが未来に向かうということでもある


でも、やっぱりどこか虚しくせつない
 今日の夕暮れ・・・・・


          2008.3.31日



3月の詩情
              
     * 連綿として続く時の流れに 

いつまでも過去にとらわれ
悲嘆の理由とする人がいる

やがて訪れる将来の不安から
今を動かぬ理由とする人もいる

まことに愚かしい短慮な観念である

現在は過去によって支えられ
将来は現在によって支えられる

過去は現在に影響し
将来は現在の過ごし方に比例する

人間が手に入れることの出来る時間は
過去でもなく将来でもなく
現在だけ

今を充実させずして
よりよい人生の構築などあり得ない

泣き言を言わず
愚痴を言わず
今を一生懸命刻んでいけば
 死もまた越えられるような気がする

近ごろ僕はこんなふうに考えている

   2008.3.13日      平塩清種             



*  生きる姿勢

今日まで

得られなかったものや
失ったものを数えあげ
いつまでも 愚痴や不満をいう人がいる


今日まで

わが手の中に得られたものを数えて
感謝する人がいる

あなたがどちらの生き方を選ぶかは
あなた自身が選択する
生きる姿勢に比例する。 





*僕の一番嫌いな人は、前段の人たちです。
こういう人は、だいたい人生の怠け者と決まっている。
今をぐずぐず生き、さしたる努力もせず、今よりもっと幸せになろうと行動せず、やたら時間を浪費しておきながら、過去にとらわれ、今を無駄にし、未来を嘆く。
挙句は、そんな自分のいたらなさを棚に上げ、こんな私に誰がしたといわんばかりに不幸を他人のせいにする。
困った人達です。
こういう人との時間の共有は、僕の人生にとってあまり意味のないことのように思えるので、そういう人には近づかないことにしている。 

                2008.2.19日



   * 悟るということ

忘れたい人がいる
忘れてはいけない人がいる
齢を重ね、歩みし道を振り返るとき
忘れていい人など一人もいないことに
気がついた

自分にとって都合もよい人も
自分にとって都合の悪い人も
みんなわが人生にとって
必要な人であったと
思えるようになった

心の中に
許しの心と侘びの心を抱懐するとき
人はすでに
悟りの入り口    

     2008.2.8日      清種
  



 * 生まれて消えて

僕のはじまりは海の見える故郷
僕の終わりも澄みわたる
月の光に染まる故郷

ただ一人で生まれいで
濁世の中を
否応なしに歩き続け
心懊悩する日々を
一人で受け入れ
一人で呻吟し
一人で生きてきた

僕は何のために生まれ
なんのために今日を生きるか
その答えは永遠に正鵠を得ず

生きていくということは
悲しみを背負った
たった一人の旅
浮世の風はそういうものだと悟得したとき
時の流れは
すべての哀愁を忘却という二文字の中に
過去として内包する
今、僕は確かに生きている
確かにここにいるけれど
いつの日か
時が静かに僕の時間に侵蝕し
やがて僕も故郷に帰るだろう
たった一人の常世への旅路は
落日の光芒に染まる美しい故郷
 
     2008.2.2



* 悟るということ

忘れたい人がいる
忘れてはいけない人もいる
齢を重ね 歩みし道を振り返るとき
忘れていい人など一人もいないことに
気がついた

自分にとって都合の良い人も
自分にとって都合の悪い人も
みんなわが人生において
必要な人であったと
思えるようになった

心の中に
許しの心と侘びの心を抱懐するとき
人はみなすでに
悟りの入り口

       2008.1.28日 



      * 一月の詩情

前ばかり見て
走り抜けるのはやめよう
急ぐのをやめて
ゆっくり行こう
人より少し違う道になるかもしれないけれど
一日が終わるとき
今日も楽しかったと思える
そんな生き方をしてみたい         
   
                2008.1.12日





 * 言の葉は心の表現

その一言で人を喜ばせ
その一言で人を傷つけ不快にする
何気なく口にする言葉は
相手の人生に大きく影響する力がある
人の心を温かくする
さりげないその一言一言は
その人の豊かな人間性と
他の人に対するおもいやりから生まれる
優しい言葉を使おう!


*人は、たったその一言で人生が変わることがあります。
その一言で人を感動させ、その一言で優しくなれる、
そういう言葉がいつでも使えるように毎日の日々を刻んで生きたいものです。

    2008.1.4日    平塩 清種





        

          信心とは
          ひとすじに   
         心をかたむけ
         ただ一心に乞い願い
         ひざまずいて
         救いをもとめようとする
         人間の心のありようです。

    2007.12.29日   文藝叙情派   平塩清種  


平成19年の数え日もあと少しで終わります。
人はみな、来る年の幸を願いながら年を越していきます。
また、ひとつ年を重ねていくのですね-。
本年は少しの間、ブログの書き込みのため、このHPをお休みいたしましたことをお詫びいたします。
今日で本年の書き込みを終了いたします。
また、来年1月5日から、書き始めます。
よいお年がおとずれますように祈りながら.....。

                 2007.12.29日


           * 彷徨

一日中机に向かって
心に浮かぶ陰影を
言葉に託して書き綴る
朝から暮れまでひたすらに
そして
夜も目の醒めたるかぎりは
心の中に醸成される物語を
思い続ける
夢の中で 夢に我が身を委ねながら
何事もなく日々を重ねる
そうして
こうして
僕はだんだん 一人ぼっちになる。

                2007.12.21日


*  時が経てば

  幸せだと思うことがある
  不幸だと思うこともある
  時が経った時
  どちらも
  生きていくうえで
  大切な瞬間だったと思えるようになれる
  寂しい時
  僕はこうやって
  自分を励ましている      

  2007.12.13日  発表




*時の流れと歳終の月

大好きな人と
 大好きなことを
好奇心旺盛に
 個性豊かに生きていく

こころ逡巡する時も
僕はこうやって生きてきた
これからもこうやって
 時の流に染まって歩いていこうと思う

重ねゆく齢に思いをこめて
この坂おだやかに下っていこう

長じゆく今
こうやって心を支える力にしていこう

歳々年々背負う背景も
 同じではないけれど
閑寂な落日の光芒の美しさとともに
時は全ての人を
 歳終へと誘う

   2007.12.10日   発表



* 見栄を捨てて

 見栄なんていうものは
他の人々から見てどう映るかという姿を
実際より以上によく見せようとする
 態度のことをいう

人はいま、自分が被っているさまざまな仮面を
ひとつづつ取り省く度に
心にゆとりと穏やかさが生まれてくる。

人は捨てる事に意義があることに思いが至るとき
人生も完成が近い。
      
             2007.12.4日


     


*人間とは

自然界に存在する自然体
 すなわち人間
この人間が他の動物と違うところは
社会や誰かに必要とされているという
自覚と誇りなしには
淋しくて生きていけないということ

そして
淋しいから すぐに崩れてしまうから
人に寄り添い
あたため合おうとする 
これが弱きもの人間    

         2007.11.23日  発表


           

         *生きる姿勢

  今日という日まで

  得られなかったものや

  失ったものを数え上げ
  
  いつまでも愚痴や不満を言う人がいる

   今日という日まで

   我が手の中に得られたものを数え上げ

   感謝する人もいる

   
  あなたがどちらの生き方を選ぶかは
 
  あなた自身が選択する

  生きる姿勢に比例する。

     2007.11.20日    平塩 清種




     * 一パ−セントの幸せ

若きころ
生きている間
99%が苦しみで
残りの一%が幸せなのだと思っていた

年輪を重ねた今
その一%の幸せが
99%の苦しみを乗り越える
劇的なエネルギ−になると
思えるようになった

たった一%の幸せがあれば
今日も生きていけるものなのです

世の中は見方や考え方を変えると
人生がこんなに楽に変わっていく

               2007.9.11日
     
   *9月6日より ブログを開設しました
 
 平塩清種ブログ アドレス です

    http://hirashio.blog117.fc2.com/

お気に入りに登録していただければ幸甚です。

    9月6日    平塩清種


* ブログ開設のお知らせです

9月8日か9日くらいにブログを開設できると思います。
タイトルは平塩清種 言の葉 の世界 です。
HPとは違う形で皆様と、うれしい事や、楽しい事や、哀しい事や、辛い事や、切ないこと、愛や恋や未練なこと、美しい話、穏やかな話、感動した話、自慢したい事など書き込んでください。ともすれば怠惰に過ぎる日々の営みを、小さなときめきに変えるために、ほんの少しの勇気を添えて書き込んでください。見も知らぬ人々と、このブログを通じて優しい言葉で心をつなげられたらどんなに幸せでしょうか。
蒼い空を蒼いと感じるには、人は他の人の心が必要なのです。 




* 心しずめて
 
 一度でいいから
 あなたの優しさの中で
 昼下がりのけだるさを感じていたい
 憂鬱からのがれて 
 あなたの夢を見ていたい
 たとえ揺れるかげろうのような愛でも
 心を静めて穏やかな時を感じていたい
 そして
 許されるならば
 私のために時が止まってほしい
 あなたの優しさも、眼差しも、夢も
 哀しみも、淋しさも、辛さも、切なさも、
 私のすべて...

 時を惜しむ事もなく
 別れを恐れる事もなしに
 心を静めて過ぎ行く時の中で漂っていたい 
 ただそれだけで
 ただそれだけでいいのです

 そんな小さな幸せを叶えることも出来ないで
 心は泡沫となって消え果てた
 切なさを手繰り寄せては抱きしめて
 僕はただ黙って悔恨という夜の中を歩く
 

 
            




* 彷徨うということ

時として人は
別れの辛さや淋しさの恐怖から逃れるために
もはや 別れるしか術がないとする
精神の衝動にかられる事がある
そうした矛盾した心の葛藤の中で
人はいつしか愛の本質に辿りつく

 想いを伝えられない人がいる
 想いを伝えてはいけない人が人がいる
 その人の笑顔
 その人の声
 その人の仕種のそれぞれが
 愛惜に染まる僕の心に
 静かに ゆっくりと
 するどい刃物のように突き刺さる
 
 諦めようと思う
 諦めなくてはいけないと思う

長じたる今
こんなにも心にときめきが抱懐することに
哀しいまでに戸惑い
心はいつしか浸潤する懊悩へと向かう

僕は この身を裂くほどの哀切の香りから
逃れることが出来るのであろうか 

         2007.8.21日


* ごめんね

  
  雨の日に
  ごめんねと言って
   去っていった人がいます

  雨の中に 
  ごめんねと言って
   私も消えていきたい... 

        2007.8.16日





*お知らせです

近日中に平塩清種のブログを開設いたします。
新しいアドレスを公開いたしますので、宜しければご活用ください。
   2007.8.9日  平塩清種      


   * 瞬く間の情    

     
あなたの心が知りたいと思いつめ
 あなたを困らせてしまう
しかし
本当に困っているのは
 あなたでなくて私なんです

届かない心に 届けと願う事は
 あまりに儚い
離れゆくことが
 真の愛のかたちとわかっていても
あなたのわずかな仕種に 
 心をかき集めてみたり

届けたい思いと
 離れなければならない情とが
私の居場所を求めて
 心の中でせめぎあう

手繰り寄せる思慕のかたちは
 心と季節を哀しみ色に染めてしまう
こんなにも こんなにも
  瞬く間に染めてしまう


    2007.8.9日  発表



    *視点をかえて

明るい陽射しを愉しむためには
部屋の中が暗いほうがより感動的である

幸せをより深く感じるためには
今、不幸の方が物事をより感懐深く感じられる

今、幸せな人は小さな幸せを
 心ならずも見逃してしまうことがあり    
今、幸せでない人は
 たとえささやかな幸せでも感応できる

希望という言葉は
今、幸せでない人のみが
 心に抱懐する珠玉の言葉

視点を変えて物事を見る時
 人生はこんなにも劇的に変わるのです
 
  2007.8.3日  発表




     *昔日の思い
 
 山のような問いかけの中で
 何も言わず
 ただ遠くを見ている
 
 沈黙もひとつの愛のかたちと
 わかっていても
 あなたのその沈黙が哀しいのです
 
 届かぬ心を手繰り寄せ       
 両の手に受け 抱きしめて
 ポクポク歩く 一人で歩く
 
 実らなかった昔日の日々は
 あまりに せつなく
 あまりに 美しい
 
        2007.7.26日


 

       *人生の深淵

生きていくうえで
力になるのは
将来への希望ばかりではなく
過去の思い出も
現在を支える大切な力である

今、この瞬間を慈しみ
 大切に生きることなくして
将来などあり得ない

人生の帰趨は
すなわち 
 ここ一点にある    

   2007.7.12日




* 自然の中で時に染まる

日々の俗事に心奪われ
夕やけがどんなに心に染みるか
曙光がどんなに希望をかきたてるのか
日々の些事に追われ
ゆっくりと景色に心を重ねる事もなかった

自然の中の小さな命に時を重ね
争いのない閑寂な日々を刻んでいきたいと思う
耳を澄ますと
木の枝や葉のそれぞれの
囁くような声が聞こえてくる
人間の耳には聞こえそうもない
そのかすかな音色が
はっきりと聞こえてくる

 僕はそういう人間になりたい。

      2007.6.27日



* さあ!元気をだして

憂いの中で
哀しみや苦しみを
無理に克服しようとするほど
辛さが増してくる
こんな時
時の経過に身を任すのも
ひとつの選択肢

昨日は一昨日となり
今日は間違いなく明日となり
明日は確実に明後日へと向かう

そして
朝日と共に一日が始まり
夜の静寂に包まれ一日が終わる

時はあらゆる俗事を
 過去として抱懐し
新しい人生の息吹に変える
 絶対の妙薬である

慌てなくてもいい
哀しがらなくてもいい
そのまま そのまま 今のまま

         2007.6.20日  発表
    




*人生の品格


世に財産といわれるものがあるとするなら
それは
人の何かを揺さぶるものをもっているということ
そのもっているものが
人間としての随一にして絶対の財産なんだと思う
その何かを追いもとめ
持ち続けながら
我が命の終わりを
従容として迎えることが
僕の生きていくうえでの道標である





* 残生

僕は老いてしまったのであろうか
心も体もすっかり年老いたのであろうか
美しい景色の中に心を重ねて入れなくなった
喜びに躍り上がって飛び回る事もなくなった
降る哀しみに落涙する事もなくなった

今日もまた
普通に目覚め
普通に時を過ごし
普通に眠りにつく

いつものところで
いつものように
同じように

そしていつの日か
過ごしてきた命の尊厳とはうらはらに
心ならずも
僕もまた病に臥せるときがくるだろう

その時
家人は優しいだろうか
老いさらばえた
僕の体を労わってくれるだろうか

生きてきた命の軌跡を
両の手で包み込んでくれるだろうか
夜半の静寂に覆われた闇間の中で
思考の自由を奪われ
僕は時々こんなことを考えてしまう
  

       2007.5.26日



* 息子よ

妻を迎える前の日に
生涯一人の女性を守り抜き
誠実を貫き通すのは
男一生の大事業
覚悟はよいかと
父が問う



     *若き日に

お前達の母さんに
はじめて会った時
色とりどりに咲きみだれる
ランの花のようだったと
名残の雪の降る夜に
懐かしそうに
父が呟いた
横顔に
少年の香りを漂わせて
そう言った
  
       2007.5.13日   





 残像

人を信じて裏切られ
人を愛して傷つけられる
それでも人は
 一人では生きて行けない 
心が愛する人に向かうとき
いつしか
 目には見えない線を越えて
相手に近づいているという
その高ぶりとときめきが
儚くとも切ない
たとえ叶わぬ夢であっても
消えていく残像は
いつまでも 
 いつまでも 美しい


     2007.4.28日  発表
      



* そのまま そのまま 今のまま

悩んでもいいんです
心迷ってもいいんです
落ち込んだっていいし
不安がってもいいんです
傷つけられたらそれでもいいし
騙されたら 騙されたっていいじゃ−ないですか
恨みたい時も
怒りたい時も
泣きたい時も
羨ましがる時も
みんなそれでもいいんです
人間なんてみんな孤独だし
いい加減なんだから
そんなに律儀に考えなくていいんです
弱くてもいい
辛くもいい
それが人間の本当の姿なんだから
今のあなたのそのままを
みんなまるごと受け入れ 認めたら
なんだか 肩から力が抜けて
空が明るくなってきます
きっと きっと そうなります
だから 今のあなたででいいんです

     2007.4.15日 発表


* 哀しみの共有

苦しみを代わってやることは出来ないけれど
その痛み
その絶望感
その共有こそが
愛の本質なんだと思います。

消えていく
姉の命の灯火を前に
ただ 泣く事しか出来なかったけれど
"それでいいよ"
"それだけでいいよ" と
姉が小さく呟いた

過ぎた日の
哀しくせつない姉との対話です

        2007.3.19日  発表
 




* 60%の幸せ


物事を悲観的に考える人がいる
そういう人は
自分をどうやって生かそうか
何をやって人間として生きていこうか
他の選択肢はないかなど
今より少しでも幸せになろうとする
努力を放棄した人です
人は完全を目指さないかぎり
必ず道が開ける
60%でいい
 60%でいい






*母の箴言


悔しかった
辛かった
真情を吐露する事も叶わず
自棄にかられて病む母に
余憤をもって当たりちらした
 お前でよかった
  お前だからよかった...と
母は小さく呟いた
 その悲しみは
  他の者では代われない
   だからお前でよかったんよ

私は今日まで
狂わんばかりの憤怒の心を
母のこの一言で耐えてきた
今はもう
会うことも 声を聞くことも
叶わないけれど
母のこの一言は耀よう言霊となって
今 私の中にある

    2007.2.28日  発表   




     * 共に生きて

辛かった
苦しかった
寂しかった

でもね
二人で闘ったという
思い出と記憶がないと
夫婦の絆は生まれてこないのです 
今、あなたのとなりにいる人が
あなたの人生にとつて
一番大切な人で
親友なんです

ふたりで一緒に夕やけけを見ていたら
その人と一緒に居る理由が 
 きっとわかってきます
夫婦というものは
 そういうものなんです

    2007.1.26日  発表





あけましておめでとう御座います
新年から叙情詩の内容が人生教訓詩に変わります。
困ったときや辛い時、人生に生きずまった時など、ちょっとした立ち直りのきっかけになれば幸いです。
                  平塩清種
 

      * 生きている理由

生きている理由なんて考えなくていいんです
ただ少しでも幸せになるために
今を一生懸命生きればそれでいいんです

生きなければ生きなければと
律儀なまでに思うから
生きていることが辛くなるのです

昨日と替わらぬ今日だけど
今日もなんとなく生きている
そんないい加減な気持ちで
生きていてもいいんです
人生をそんなに几帳面に考えないで
ほどほどに生きていくと
なんだか今日が楽しくなってきます

僕はそういうふうに生きてきました

        2006.12.29   平塩清種
   



* 霜月 夕暮れの別離

春のように穏やかで
温かい小春日和の日もあるが
立冬を過ぎると
朝晩は寒さを感じる
秋も深まり 時は早や晩秋
霜が降り 月の終わりには
初雪が風花のように風に舞う
季節はあと少しで冬の中へ

秋寒身に染むあの日
菊の香りに包まれて父が逝く
冬の到来を告げる初雪が舞う中
まるで約束された旅立ちのごとく
漆黒の闇へ

とりたてて 
父と一緒に時を刻んだ記憶もなく
心ゆくまで語り明かした事もない
殊寵された欣幸も
心に記すべき思い出もなく
ただ ひたすら景仰と畏怖だけの存在であった
黙して語らず
峻険な眼差しで
日常の俗事を鳥瞰した

別れのとき
母は父の身体にすがりつき
゛すぐいくから 私もすぐにいくから゛と
絞り出すようにいつまでも嗚咽した
母にとって父はいかなる存在であったのか
空疎な落涙の中で
現実を消化できない私に
父は母を当して語りかけた
死して人生を完成させたのか

行く秋の中にありて
生前の無情を詫びながら
私も父と同じ時を刻む
幾つもの季節を越えて
今年もまた あの人同じ冬日和
時は今 暮秋の夕暮れ
もみじ散る
    
        2006.11.21日
      




* 秋色に染められて

野分の風が通り過ぎ
花野がゆれる秋の海
見上げれば長閑に流れる雲の群れ
萩 尾花 葛 撫子 藤袴 女郎花 桔梗 など
秋の七草が咲きほこり
季節の到来を告げる
すすきが風にゆれ
木々の葉も酷暑を耐えて
 彩りを変えていく

秋がきた
私の心を染め上げる秋がきた
季節の夕暮れ 夕明かり
ふと誰かに呼び止められたようで
振り向けば方に小さな桐一葉
払い落とすも不憫で
家路を急ぐ歩足をゆるめ
落とさぬようにそっと歩いた

何でもない日の一日の終わり
哀しいわけでもないのに
ただわけもなくひととき心が現実と遊離する
こうやって こうやって
私の心は人恋しい秋へと向かうのです
夜毎 虫の音もしげく




   *小さな幸せ
 

ちょっとした幸せ
それは
引き出しから学生時代に
 親父からもらった手紙が出てきたことこと
久しぶりに昔の写真を見ていたら
 母さんが元気そうに笑っていたこと
30年ぶりのクラス会
 あなたが好きだったと告白されたこと
さっきまで曇っていたのに
 雲ひとつない青空に変わったこと
うつらうつらしていたら
 妻がそっと毛布をかけてくれたこと
何でもない出来事だけと
こんな小さな幸せで
僕は生きていけるようになった

     2006.10.5日   
  





* 9月になれば

散歩道
垣根の向こうの桐ひと葉
落ちて秋の訪れを知る
赤トンボが群舞し
法師ゼミの鳴く声が
日ごとにか細くなっていく
野分けの風にススキが躍り
山野はすでに秋冷の中

すだく虫の音に合わせ
夜毎に月が満ちてくる
野辺の虫さえ愛でる月
人が恋しい秋の宵
  
  2006.8.27日 発表



        * 迷夢

かすかに漂う馥郁たる香気
見渡せば炎天下にサルスベリの花が鮮やかに咲き
秋暑しのぎがたい暑さの中で
ひときわ心を和ませる

余暑未だ衰えず
厳しき残暑の続く中
どこからか盆踊りの歌声が
晩夏の到来を告げて

齢六十の坂を越え
未だ無明の闇の中を
凡夫のごとく日々を重ねた

我が命の尊厳を表わすものは何か
心は奈辺を彷徨い往反する

やがていく黄泉への道を
従容として旅立てるのか
悄然として心未だ定まらず
寝苦しき暑さの夜に
夢魔におそわれ
こんなにも現実から飛翔した空気の中で
眠れぬままに
僕は寝返りをうつ

    
   語彙説明
  馥郁...よい香りが漂う
  無明の闇...心が彷徨っている
  凡夫...欲に迷っている人
  奈辺...どこ、どこら
  従容...ゆったりと落ち着いて
  飛翔...空中を飛ぶ
  
              以上
   
        2006.8.4日  発表




*故里の香りの中で

母ちゃん 暑うてたまらん
 暑かったら裸になりんさい
裸になっても涼しうならん
 そんなら海に行って遊んできんさい
みっちゃんも守君も誰もおらんけん
母ちゃん一緒に行ってくれん
 困った子じゃね−

母ちゃん、今日宅和先生に叩かれたんよ
 清君 あんたまた何か悪い事したん
うん 先生の自転車に誠君と二人でおしっこかけたんよ
 どうしてそんな悪いことするん
 先生怒ったじゃろう
うん ものすごい怒っとった
 謝ってきんさい すぐ謝ってきんさい
一人じゃ−恐いけん 母ちゃん一緒に行ってくれん
 困った子じゃね−

母ちゃんもう寝よう
 お父ちゃんが帰って来るまで 母ちゃん寝られんから
 清君一人で先に寝んさい
一人じゃ恐いけん 母ちゃん一緒に寝てくれん
  困った子じゃね−

私は故里の香りに包まれて こうやって大きくなった
母の優しさの中で
こうやって守られ 抱きしめられ
こうやって愛されながら 大人になった
そして今
豊かな山河に抱かれた
過ぎた日の静謐なる時の中で
母が私にしてくれたように
今日もまた、私も
家族を愛し 慈しむ

      2006.7.7日    発表
    




*梅雨の雨の中で

風薫る深緑の五月と
夕顔の花の咲き薫る
七月にはさまれた
六月雨月
雨にぬれた
アヤメ 紫陽花 花橘が
彩り鮮やかに店さきに並び
今 時移ろいて
入梅を告げる



長雨の中
ひと時の晴れ間に
心がなごむ
青梅雨のあとの新緑が
匂うがごとく萌え遊ぶ
夜空の星星が
梅雨空の裂け目から
ひときわ明るく耀き
あとから あとから
こぼれ降る

      2006.6.24 発表




*雨情


雨が降る
来る日も 来る日も雨が降る

今を盛りと咲きほこる
アジサイの鮮やかな色彩に染まる
 午後のひと時
外は門扉を濡らす女梅雨

降り続く雨をはじき返し
零れるような晴朗さを漂わせて
小走りに出かけていった息子

家人と諍った夕暮れ時
音も消えた静かな時を
そぼ降る雨が包み込む

音もなく庭木を濡らす漫ろ雨
散歩にも行けず 恨めしそうに
うずくまる犬を
静かな時が抱きしめる

過ぎた日のそれぞれの昔日に
我が父 我が母 我が兄も
みんな そぼ降る雨の中に流れて消えた

そしてまた 
今日もまた
亡き人の霊(こころ)を蘇えらす雨が降り続く

あと少しで山が開き 海が開き 川が開くというのに
哀しいまでのこの静寂の中で
深緑に映える景色の色合いは
曇りガラスの中の愁然とした絵模様となって
僕の心を静謐なる世界へと誘う

雨の日は少し悲しい
雨の日は少しせつなく
いっぱい哀しいから
僕は雨の日は嫌いなのです

    2006.6.8日  発表

      



*死生観の確立

今を生きる現世(うつしよ)で
真に生き
懸命に生きるその先に
死生観の確立がある
いかなる宗教も
いかなる哲学も
帰属するところは
ここ一点

    * あるがままに そのままに

みつめなくても みつめても
覚悟しようと 覚悟しまいと
老いや死は確実に訪れる
だから 
死について思うより
生について思うほうが楽しい
二度とこの世に生まれてこないなら
現世を楽しみ
死の瞬間まで
生き生きと生きていきたい
僕はそうやって今を生きている

  2006.5.26日  発表




* 明日という日に

幸せとは  
自分にあった人生を送る事です
何もしない 何もない 何も追い求めない
そんな人生なんて
生きているという事にはならない
生きるということは
目的に向かって日々を重ねるという事です
目的がないと
何かにぶっつかったと時
それを乗り越える気持ちが続かない
ただ
人は肉体として存在するだけでなく
人や社会の記憶の中に生き残る
そういう生き方が大切なのです
誰かに語られ
誰かに必要とされているという
自覚なしに日々を送る事ほど
淋しいものはない

人は人に必要とされてこそ
明日があるのです

        2006.5.1日 発表



* 故里へ そして ふるさとへ

五月になって
元気になったら
新緑が野山を埋め尽くす
故里の夕日の中に佇もう

五月になって
元気になったら
吹く風を切り裂き 自然の中を
両手を広げて 喜びの声をあげながら
何処までも走って行こう

五月になって
元気になったら
苦しいまでの夜半の孤独を畏れることもなく
痛みも 苦しみも 不安も 恐怖も
悔恨も 悲傷も 涙も
みんな忘れて 語り明かそう

五月になって
元気になったら
支え続けた妻の手に
両手いっぱいの感謝の心を花束にして
涙とともに届けよう

そして今日
すべての願いも叶わず兄が逝く

風薫る季節の中で
朝日に映える別れ霜となって
時の中に儚くも消え去った
澄みわたる青空の彼方をゆっくりと
故里へ続く 天翔る夢の通い路
 ポクポクと.....

兄よ今 故里の空は 紅く燃えているか

     2006.4.8日  発表

 




*許したいのです    


受けとめなければと思いながら
どうしても受け止められず
狭量な人間だと
 我が身を責め
あの人ばかりが悪いのじゃないと
 反省しても
会えばまた素直になれず
相手を責めては 我が身を嘆く
許されない悲しみより
許せない悲しみのほうが
辛くて儚い
廻りはみな
笑顔に包まれているというのに
私はどうしたらいいのだろうか

    2006.3.17日    発表     



* わかれ

  夕暮れの空
  草の上
  寝ころんで
  想い出をたどる手紙を
  幾度も幾度も読み返し
  泪のつまった心をころがしていたら
  私の心は花になり
  木々の精となって
  風に吹かれて舞い上がる
  消え入りそうな我が魂
  今ひとときの命を
  かけぬけて 

     2006.2.22日  発表 




* 生命の時間

  残された生命の時間には 
   限りがある
  自分に与えられた時間を
  生産性のあるものに
  そして
  心の栄養となるように
   つかっていこう
  時間のつかい方は
  生命のつかい方です

       2006.2.3日   



*時が経てば


幸せだと思うことがある
不幸だと思う事もある
時が経ったとき
どちらも
生きていくうえで
大切な瞬間だったと思えるようになる
淋しいとき
私はこうやって
自分を励ましている
      
    2006.1.28日



*心静かに

   あたらしき歳の初め
   音も無く静かに 静かに
    雪がふる
   今年も一年
   雪がふっても
   雨が降っても
   風が吹いても
   いつも穏やかでいたい
   何があっても
   何が起きても
   いつも穏やかでいたい

      2006.1.7日  発表 


* 人生の抱懐

私がこの世に残したものは何か
私がこの世に存在した理由は何か
他人に優しかったか
他人に尽くしたか
他人の痛みを共有したか

私がこの世で得たものは何か
私かこの世で失ったものは何か
他人を蔑視し
他人を誹謗し
他人を悲しませ
沢山の嘘もついてきた

この世で完全な人など居ないのだからと
俯瞰しても
我が身の醜行さに
脱魄の思いで逡巡する

今日の日まで
人に役立ち
人に必要とされる人生ではなかったけれど
こんな私でも
時は残された日々を
美しいものや感動の中へ
誘ってくれるだろうか

人を疑い 人を憎み 人を羨む
そんな思いで人生の残り時間を
消費したくないと思う

いっぱい いっぱい 不実を重ね
今やっと私も
ここまで辿り着いた

まだ間に合う
まだ間に合う

      発表   2005.12.24日   



*悩んでしまう

怨みつらみを
心に残して暮らしていくと
二度と同じ目に遭うまいと
用心するようになる

辛いことや悲しいことを
どんどん忘れて暮らしていくと
苦労が身につかず
何度も同じ目に遭ってしまう

私はどちらの生き方を
したらいいのか
考えて考えて
 悩んでしまいます

     2005.12.10日 発表



*心をこめて

互いに感謝し合える夫婦になって
 初めて本当の夫婦といえる
助け合い 励まし合い
 いたわりあう年月の経過と
苦楽をともにした
 数々の思い出のみが
人々に結婚の意義を語りかける
夫婦とは互いに
いつか訪れる別れの日に向かって
 歩いているようなもの
精一杯の思い合いをもって
 今日の一日をあい過ごさん

   2005.11.29日   発表

  


* 時がたてば


幸せだと思うことがある
不幸だと思うこともある
時が経ったとき
どちらも
生きていくうえで
たいせつな瞬間だったと
思えるようになれる
淋しい時
僕はこうやって
自分を励ましている

    2005.11.16日 発表



*放念

僕は忘れる
きっと忘れる
苦しいけれど
 必ず忘れる
這いずり回ってもでも
 忘れてやる
泣きながらでも
 忘れてやる
忘れられなくても
 忘れられなくても
僕は必ず忘れる
 きっと忘れる
    
    2005.11.6日     




* 彷徨

一日中机に向かって
心に浮かぶ陰影を
言葉に託して書き綴る
朝から暮れ方までひたすらに
夜も目の覚めたる限りは
心に醸成される物語を
 思い続ける
夢の中で 夢にわが身を
 委ねながら
何事もなく日々を重ねる
そうして
こうして
僕はだんだん
一人ぼっちになる

       発表  2005.10.7日





*瞬く間の春

瞬く間の春でした
あなたへの想いは
伝えるすべさえ知らぬ我が心
あなたを慕うこの想い
春の優しい陽ざしの中で
ゆらめき 
  さまよう我が心

瞬く間の春でした
あなたへの想いは
雪の中
花一輪のいとしきその姿
哀れさにも似たあなたゆえ
永き想いににただ耐えかねて
ゆらめき
  さまよう我が心

あなたに捧げる
なにものもなく
焦がれて消えた 夢の中
 伝え合う何かがほしかった
     今は 秋 ...

    
       2005.9.10日   発表




   * お知らせ
1. 平塩清種新刊上梓 ご案内
     9月18日 全国主要書店 一斉発売
     タイトル...口語体叙情詩集
             ゛日々を歩いて゛

     出版社....ガリバ−プロダクツ   

     価格.....1260円(税込み)
ご予約の方は、お近くの書店にて、作者名、出版社名、タイトルを明示くださりご注文ください。


2. 平塩清種 サイン会のお知らせ
    日...9月25日(日)
    時間..15.00から16.00まで
    場所..広島 紀伊国屋書店  
    主催..紀伊国屋書店     
        出版社..ガリバ−プロダクツ

当日は平塩が直接皆様にお目にかかり、皆様のお名前を書き入れた上で
サインを致します。是非お越しくださいますようご案内いたします。


...8月の新作詩情 ...
     
      *朝の光につつまれて

生に属さず 死にも属さず
希望と深愁の間を錯綜しながら
転地を覆う落莫とした沈黙に支配された夜を押しやり
外が明るくなりはじめた

闇の中で溜息まじりに息を潜めていた心は
待ち焦がれた朝日の輝きにその身をゆだねる
夜の脆弱な心が一瞬の心を揺さぶる具象のごとく
朝日の中に吸収され泡沫する
目覚めの早い鳥達が庭の木々に飛来して
私の心に呼びかける
窓外の轍の音がいのちの鼓動を伝えてくる

窓から差し込む陽光は
心の迷夢を粉砕し
よどんだ空気をあとかたもなく一層する
遠望の山々の木木の魂を透過し
海の中の無数のいのちを輝かせる

人の命も
自然の魂も
煌煌と耀いはじめた

私は今 朝日と言う希望と肩をくんで
もう一度 行く道を
踏破してみようと
考えはじめている
    
      発表  2005.8.17日  平塩清種        




* 道しるべ


何処にたどり着けるか
 わからないけれど
私はこの道を歩き続ける
顧みて
 平凡な道かもしれないけれど
私の前には 
 この道しかないから
見晴るかす夢に向かって
 歩いてゆこう
迷ったり
淋しくなったり
いろいろ悲しいことも
 あるかもしれないけれど
やっぱり私はこの道を歩き続ける
感謝とともに
ぽくぽくと一人で
 歩き続ける 

   2005.7.23日   発表




* 愛のかたち

あなたが欲しいと思いつめて
あなたを困らせてしまう
しかし
本当に困っているのは
あなたでなくて 私なんです
届かない心に 
届けと願うことは
あまりに哀しい
離れていく事が
真の愛のかたちなのかと思ってみたり
あなたのわずかな仕種に
心をかき集めてみたり
届けたい心と
離れなければならない愛とが
私の居場所を探して
心の中でせめぎあ合う
手繰り寄せる愛のかたちは
こんなにも心と季節を
哀しみ色に染めてしまう
閑寂な夕暮れの中で
私の心は
ゆっくりと ゆっくりと
夢に揺られて漂うのです


*ためらい

好きな人がいます
でも
遠くから見ているだけで
何も言えない
言ってしまうと
私の物語が消えてしまう
だから
どうしても言えない

でもあの人が
私の前を行ったり来たり
ただ見ているだけでは辛いから
思い切って言ってみようかと思います
でもやっぱり言えない

空がこんなにも澄み渡り
自然がこんなに私に優しいのに
なんだか
いっぱい哀しいのです

あの人なんか居なければいいのに
遠くに行ってしまえばいいのに

でも
居なくなったら
時が止まって
私の心は抜け殻になる
さよならを言うにはあまりに切なく
心を肯うには感傷的過ぎる

言いたい
言わない...
言いたい
いえない...


       2005.6.15日  発表





平塩清種 新刊 
  発刊のお知らせ

1.6月30日 発刊
  エッセイ集..
  結婚するということ
離婚するということ
発行元.. ライフサイクルカルチャ−クラブ

2..9月20日 発刊
   口語体叙情詩..
     日々を歩いて  発行元  ガリバ−プロダクツ

      *お求めはお近くの主要書店にてご注文ください  



6月の詩情      
   * 季節に染まる


桃の木の
白い花の向こうにあなたがいる
ただそれだけで心ときめき
景色が紅く染まります
白い花に
心うばわれ泣きそうで
ただなんとなく歩き出す
どこをどうやって行こうか
あなたのもとに

      2005.6.1日  発表



*こころ


沢山はいらないんです
ほんの少しでいいんです
ちっぽけでもいいから
手のひらで確かめられる
 そんな幸せでいいんです

私ではだめですか

私では夢が見れませんか

もしも私が重荷なら
息を潜めて生きていきますから
 少しだけ
  少しだけ
振り向いてくれませんか

ただそれだけでいいんです.....      

      2005.5.15日 発表



       

    *悲しみという景色

僕とあなたとでは
立っている場所が違うから
見えている景色も違うのでしょうか

誰にも話せない事をもちながら
生き続けるということほど
悲しい事はありませんよ

話してみませんか

話せば辛さが半分だけ軽くなり
半分だけ景色が同じに見えてきます
空が青く澄みわたり
風に香りがあるのがわかります
そしたら きっと
生きている理由がわかってきますから

話してみませんか

       2005.5.12日   発表
    

     *  愁嘆

母さんにとって 僕は子供だけれど
あの人達も母さんにとっては 
大切なんだよね
狡猾な妄想や欲は
すべての愛をこんなにも枯渇させてしまう
僕はあの人達の狡知にたけた
積年の病弊と闘った
母さんの穏やかな人生の落日のために闘った
でも 闘えば闘うほど
母さんは泣いてしまう
母さんの泣き顔を見るのが辛いから
もう争うのをやめようかと思う...
僕がそうしたら
母さんはもう泣きませんか
でも やっぱり母さんは泣くと思う
僕を哀れんで
今よりもっと
ポロポロ ポロポロ泣くと思う

     2005.4.26日   発表



       *希望

諦めたらいけません
泣いたらいけません
悲しくても 辛くても いいじゃないですか
その哀しみが永久に続くわけではないでしょう
苦しみと戦ったという記憶と
乗り越えたという充実感が
 人生を支えるのです
それが生きているということなんです
もうすぐです
あと少しです
きっときっと あと少しです



*自由という哲学


人が幸せであるために
どうしても必要なものがあるとするなら
それは自由
人生の哲学や思想は
時として現実と遊離する事もあるし
地位や名誉やお金があれば
  幸せかというと
そういうものがあるために
人は謙虚になれないこともある

愛のみが基本の価値観は
人生における自己実現を妨げる

いくら高邁な思想や識見をもち
沢山のお金や輝く地位に囲まれ
そして
愛し愛される人がいようが
そこに自由がなければ
真の幸せは存在しない

自由であるということこそ
人として依って立つ幸せである
私達は今の自由な環境に
心から快哉しなければならない

          発表   2005.4.2日 

* 著書発刊のお知らせ
 5月30日.....エッセイ集   結婚するということ
                    離婚するということ
                  (ライフサイクルカルチャ−ク                   ラブ書籍部刊)
 
9月15日.....口語体抒情詩   日々を歩いて  
                   (ガリバ−プロダクツ刊)

 以上2冊を上梓します。お近くの書店にてお問い合わせください。

*平塩清種講演会のお知らせ
 17年4月18日.....仙台商工会議所7階  
   14.00から

 17年5月28日.....羽ノ浦町文化会館2階
    10.00から
お近くの方は是非ご参加くださいますようご案内いたします。

                 平塩事務所  事務局


* 内省するということ

もう悩むのはやめませんか
人がどう思うかでなくて
自分がどうしたいかを考えませんか
世の中がきっと違って見えてきます
自分の心に素直になれば
今の苦しみから逃れられると思います
だからもう
悩むのはやめませんか

       2005.3.14日 




* 春の散歩道

春の日の散歩道
新芽があちらこちらと顔を出し
いま春の到来を告げている

菜の花は黄色
タンポポも黄色
庭先の桃の木に咲く花の色は淡紅色

それぞれが それぞれに
いつもと同じ場所で 同じ時に
同じ形の花を咲かせ
短い命を嘆く事もなく
ひたすらに その役割をはたしながら
人の心にとけこんでいく
私はその仕組みが不思議で仕方がない

私もあの草花のように
何があっても 何がおきても
たおやかに 私の役割を
積み重ねられたらと思う

哀しい時も 淋しいときも 戸惑うときも
私の廻りの人々に
白や黄色や淡紅色で
過ぎ行く時を染めてあげたいと思う

ひざまずいて花をみつめていたら
私の心は花々とひとつになって
無垢になる

今 少し風が吹いた
花が少しゆれた
花が笑った
私の心も 少し笑った
 
             2005.3.4日



*明日へ

淋しいのですか
淋しい時は 自然の中で 
暫くじっとしてるといいですよ

自然の中に自分の心情を重ねると
木や花や風や雲までも
一生懸命あなたに話し掛けてくれます
そしたらきっと
あなたは元気になれます

庭の紅梅も咲き始めました
季節はもう春の始まりを告げています
秋の始まりから
日ごとに弱まってきた日差しが
明日はもっと
明るいだろうと思わせる光に変わってきました

もうすぐ春です
もうすぐ春なんです 

    2005.2.17日       清種  


      
      *ふわふわと   


空がこんなにも青くて
海がこんなにも凪いで
吹く風がこんなにも頬に心地いい

何故君はこんなにも美しいのか
何故こんなに君の声に安らぐのか
何故こんなに君の香りに戸惑うのか

花のように
鳥のように
雲のように
月のように
僕の心は定まらず
ふわふわ ふわふわ 漂って
心がぽかぽか温かい

こんな気持ち
なんと表現いたしましょう
時の中で
僕の心は踊り出し
あなたに向かって走りだす
今の気持ちなんと表現したらいいのでしょう

   2005.1.19日    平塩清種



* 梅の花

散歩道 梅の花
゛兄さん 春だよ淋しいよ゛
一人で歩く春の道
ぽくぽく歩く 春の道

   2005.1.5日





* いのちの行方

僕のはじまりは 海の見える故里
僕の終わりも 澄みわたる
月の光に染まる故里

ただ一人で生まれいで
濁世の中を
いや応なしに歩きつづけ
こころ懊悩する日々を
一人で受け入れ
一人で呻吟し
一人で生きてきた

僕は何のために生まれ
何のために今日を生きるか
その答えは永久に正鵠を得ず
生きていくということは
哀しみを背負ったたった一人の旅
浮世の風はそういうものだと悟得したとき
時の流は すべての哀愁を
忘却という二文字の中に
過去として内包する

今ぼくは確かに生きている
確かにここに居るけれど
いつの日か 時が静かに僕の時間に侵蝕し
やがて僕も故里に帰るだろう
たった一人の常世への旅路は
落日の光芒に染まる 美しい故里。
 
      
  濁世...汚れた世の中
  懊悩...悩み苦しむ
  正鵠...正しい答え.心理
  悟得...悟ること
  侵蝕...深く入り込む

今年もあと少しで終わろうとしています。皆様にとってどんな年でしたか。楽しかったですか、淋しかったですか。時は平等に刻まれていきます。うれしかった人も、辛かった人も、それが生きていたという事ですから、満足しましょう。来る年がよい年になりますよう、遠く広島の地より祈ります。
来年の秋に上梓します。タイトルは.小さな仏さま.です。
よい年をお迎えください。

       2004.12.29日  平塩清種     



*かけひき
      
すぐ返事をすると
なんだか心を見透かされそうだから
わざと三日待った
四日目に気だるそうに返事をしたら
それではいつかまたと言う
眠っている時も 目覚めている時も
歩いている時も 佇む時も
私の一日はあなたに懐柔されているのに
あなたがそう言うから
会いたいと言えなくなった
素直じゃないんです
あなたがいないと立っていられないのに
こうやっていつも遠回りしてしまう
僕は 本当に素直じゃないんです。


          2004.11.23日    

      
       *優しさの旅路

人は
淋しいから
一人ぼっちだから
心はすぐに冷めて 脆いものだから
人に寄り添い 温めあうのです
命に限りがあるから
人を慈しみ 
人を愛するのです
いのちの終わりを
自然の理と悟るとき
老いや 死は
必ずしも惨めなことではないのです
立ち止まっても いつかは辿りつく
それが人生だから
ゆっくりと ゆっくりと
あなたとふたつで
生きてゆきたい

       2004.10.29日   平塩清種


*月灯り 

星空の輝きを消すように
 月が夜を染める
心のありようで
月は時々僕一人のものになる

春にうかぶその月は
 愛する人との別れ色で
夏を耐えるその月は
 私を励ます友の優しさ色で
あざやかに燃え立つ秋の夜の月は
 なんだかいっぱい 切なくて
故里の冬を包む冷たい月は
 一人ぼっちの孤独色

見上げた月が透き通って見える時は
僕の心が跳ねている時で
迷う心を転がせている時
はるか彼方からの月明かりは
 私だけ避けて辺りを黄金に染め上げる

僕にとっての月は
その時折の心のありようで
月であって月でなくなるのです

      2004.9.28日

     

        * 顧慮

庭の木々もなんだか秋色に染まり
風がこんなにも雅やかで
時が優しさに向かって刻まれているから
もう 言い争う事はやめないか
君が言いたい事も
僕が伝えたい事も
目指す出口は同じところ
右から向かうか
左から進むか
出自をたどれば
ただそれだけの瑣末な違い
立ち止まり  
佇んでいても
いつか出口に近づけるから
もう 言い争うのはやめないか

               2004.9.10   


     

      *心が渇いたとき

美しいものはみんな夢
悲しいことはみんな現実
人は心が枯渇した時 こんな事を考える
だけど諦観しないで生きていくと
いつかきっといい事がある
ただその事が顕現されるまで
待ちきれないで 
世をはかなみ 厭世的になると
美しいものは夢物語へと泡沫してしまう
ひとつの山 一つの川
ひとつの木々 ひとつの雲のそれぞれに
命が宿り 神が在る
ゆるぎなく 悠々と流れる自然の中で
懸命に生き抜く小さな命に
己の心情を重ね合わせるとき
人はみなその心や挙措に優しさが醸成されていく
刻まれる時とふたつで人生の哀歓を共有するとき
抱き続けた宿望は美しく変貌する
ひとすじの光芒を求めて
訪ね歩いた今日までの日々を
異彩を放つ日々に昇華させ
心を揺さぶる具象の美しさに変えるために
人はそれぞれ
過ぎ行く時を優しさで包まなくてはならない

2004.8.23日    清種 



      *心ゆれて

一人で生きてきたから
一人ぼっちだったから
優しくされると泣きたくなってしまう
だから優しくされるのは苦手です
あなたの優しさにくずれたら
その優しさが消えたとき
僕は生きていけなくなる
と言って
僕は少し泣いた
それから一人になって
いっぱい泣いた
僕を抱きしめた
貴女の涙色の残り香に包まれて
僕はいっぱい泣いた
育ちそびれた愛惜は
夕明かりの中で
とめどもなく散らばって散逸

2004.7.27 平塩清種



*二人寂


泣いて
じだんだ踏んで
悔しがって
それでも日々を共有出来ないと
悄然と立ちつくす人がいる

もつれ合い とけあう事もない現実と
覚める事もない
踏みにじられた悪夢の中で
憔悴する人がいる

二人の淋しさは
一人の淋しさより
限りなく切なく 淋しい


         2004.7.3日   文藝派 平塩清種


*御詫び
他の出版物の執筆活動がたまり、この2月間何も出来ず、このページの作品公開も怠けてしまいました。また頑張りますので気が向いたらまた見てください。そして皆さんの感想でもお聞かせくださればうれしいのですが。   平塩





* 瞑想

夜半に目が覚める事がある
つい今しがたまでの眠りが嘘であったかのごとく
何故かはっきりと覚醒し
茫茫たる想念が身体を支配する
眠りが浅かったのか
さっきまで見ていた夢物語を
 蘇らせる事が出来ない
時を包み込む深鬱なまでの無音という音
静かすぎる時空の中で
僕は嘆息まじりに
大きく息を吸って寝返りをうつ
呼吸の回数を追っている
心臓の鼓動を数えている
過去も現在もそれなりに満足であり不満もないけれど
笑止な妄想が静かな夜を突き抜けて
幽玄の世界へと僕の心を導く
今世と幽冥とが截然としない瞑想の中で
心は瞬時現実へと遊離する

今しがた
風が静かに窓をたたいて通り過ぎた
遠くでかすかに聞こえる車の音は
私の心を幻影から現実へと顕現化し
いつしか空虚な思惑の渦動を泡沫して
心に淡い光彩を放つ
明日というきわめて脆弱な二文字にのみ込まれ
僕はもう一度眠りに入る
夜はまだ明けない

  発表  2004.4.30日   文藝叙情派  平塩清種  





*生きているという事 
  

いつものように普通に目覚め
いつものように僕の一日が始まる
続稿を推敲しながら
信じられないほど時が静かに流れていく
窓外はいつもの庭がそこにあり
梅の幹に萌芽の時が来た
その下の蹲の水を飲みに
もう何年も前から2匹の鳩がやってくる
彼らは暫く僕と会話し
明日の再開を暗黙の内に約束してから飛び立つ
寂たる詩興がかなたの茫茫とした憧れへと転じる
僕は今まで孤独を途絶していたが
いつのころからか 孤独の中でしか生活できなくなっている
過去を恣意的に省察しながら
今日までの
日のあたる日も 日のあたらない日も
おしなべてどちらも自分と気がついた
哀切も口に出してしまうと後で何も残らないが
心に秘めておくと熟成されて
言葉が生まれ感情が涵養されていく
心に哀しみを閉じ込めると
やがて言葉に代わることも知った
僕はこうやって生まれた言葉に後押しされて
日々を生活している
今日一日とりたてて心に染みる一日ではないが
こうやって時にゆだねた僕の一日は
静寂と共に過ぎていくのです

       発表日   2004.3.31日




     

      * 浮遊   

母さん もう頑張らなくていい
今日までいっぱい働いてきたから
もう休んでいいよ

痛みも苦しみもみんな忘れて
目をとじて静かに眠ろう
目が覚めたら
禍々しい痛みもなく
麗らかな日々が待っている

そしてこれからは
側にきっと父さんがいる
二人の別れはあまりに突然だったから
悄然としたあの時を 讃嘆とした日々に変えるために
もう一度二人で一緒に暮らしたらいい
天かける父へと続く夢の掛け橋を
焦らずゆっくりと歩いて行こう
渡りきったその先は豊かな景観が一面に広がり
そこには母さんが大好きだった
赤や黄色や紫色の花々が群生し
幽玄の美しさに抱かれた心象風景が
何処までも続いている
だから母さんもうう眠ろう
もう頑張らなくていい

雨 瀟瀟と降り続く中
今 母が逝きます...

        2003.3.15日     平塩 清種






   * 複雑な言葉


会えないということと 会わないということは
 同じ意味ではありません

会いたいと言ったら 
  あなたは会えないと言う
でもその前に
 ありがとうと私に言ったから
あなたの会えないは
  会いたくないということだと思った
ありがとうという言葉は
  時として 人をそれ以上近づけなくする言葉で
そして 悲しい言葉なのですね

   2004.2.28日 発表   
                 



    * 春なのに 春がいく


冬型の気候がくずれ
冬から春へと季節が流れる
暖かな陽だまりに誘われ庭に出る

柔らかな日差しをうけて
木々の小枝に新芽が生まれ
香り豊かに開花の時を待つ

雲の流れと空の色
光が風が色づいて
今 萌えいずる春の到来を告げて

この静かに過ぎゆく時の中に
父が逝く 母が逝く 兄が逝く

そして私一人が残され春の中
春なのに 今 春なのに.....

 
       発表日  2004.2.16日    平塩 清種



2月の詩情
      *自然の中に            

           2004.2.1日  文藝叙情派   平塩清種


移りゆく日々の中で
いたたまれないほど淋しいと思う時がある
苦しいほどに 人恋しいときもある
煩悩のとりこになることもある
そんな時 僕は外に出て
草木が萌える自然の中で
暫くじっとしている
自然の中の小さな命に
煩悶とした心情を重ねると
色づく景色が両手を広げて
僕の心を包み込む
ひとつの山 ひとつの川のそれぞれに
命が育まれ 神が宿り
木も花も蒼空に流れる雲までも
魂をもって僕をみつめる
そんな自然の中に
時はためらいもなく僕を誘い
明日はきっと元気になれると
語りかける
そして僕は旅人になる

    

   

    1月の詩情      2004.1.1日
        
      *対極の価値観


生きていくうえで 受身か自主かで
表れる結果が劇的に違う

幸せになりたいと思う心の根っこが
腐っているか生き生きとしているかで
出てくる結果が劇的に違ってくる

与えられた感動か 与えた感動かで
心の起伏が全く違う

物事を原点でとらえるか 加点でとらえるかで
人生の闊達さが違ってくる

失敗して落胆するか それを学ぶ心に変えるかで
生きていく指標が違ってくる

荒んだ境遇に
怨嗟の情を抱き続けるか
それを生きる勇気に変えるかで
人生の帰趨が違ってくる

感情的に怒るか 冷静に怒るかで
相手に与える心の負担は
計り知れないほど違ってくる

一人ぼっちを嘆くより
一人ぼっちを楽しむと
心に自然が入ってくる

老いを老残ととらえるか
人生の成熟ととらえるかで
生命の終わり方が違ってくる

下種なものほど尊大で 稀代の碩学ほど謙虚である
斯界の権威と言われる人の中には
尊大な人が沢山いる

人に愛されるか
人を愛するかで
生命の豊潤さが違ってくる

人生の哀歓は
その対極するところに存在する
つまりそういうことです


  *年の初めにあたり....
またひとつ年を重ねました。人は歳々年々同じではいけません。人は死ぬまで進歩しなければなならないのです。
生きていくということは精神的な強さを養う事です。
少しだけ見方を変えて生きてみませんか。きっと今より楽しく生きれるし、人にも優しく出来ると思います。


    2004.1.1日発表   文藝叙情派  平塩 清種
               

発表日  2016年12月4日

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